5月に入り、学習塾のチラシがちらほら見受けられるようになっています。春期講習が終われば、そこから塾生の出入り(入塾や退塾)は停滞するので、4月は学習塾のチラシはあまり見ることはありませんでした。それが5月に入ると増え始めるのには、2つの理由があります。1つは中学校の定期考査対策で生徒を募集するため、もう1つは夏期講習をアピールするためです。そうです、夏期講習(夏休み)がずいぶん先のことだと思っているかもしれませんが、実はもうそこまで来ているのです。
各塾のホームページにも徐々に「夏期講習」という文言が見え始めています(ちなみに私の古巣の塾は、私の知る限り最速で夏期講習の情報を載せていたと思われます。そこまで早いと、逆に細かい部分までつめたの?と疑いたくなるくらいですが…)。中間考査の結果次第で、塾に通うか、あるいは夏期講習に申し込むかを決められる方が多いので、この時期から「〇〇塾の夏期講習」をチラシでアピールしておいて、子どもと親に印象を植え付けておくことが大事なのです。
そんなことを言っている青凜館も、夏期講習については、日程や授業内容、授業料(通常と変わるのは中3のみです)を詰めているところです。内容と授業料はだいたい決まっていますので、あとは日程を調整する作業です。また、ここ1週間ほどは授業の合間を縫って、今年行われた入試問題の中から、典型的な問題を抜粋して中3生の夏期講習の小テストをつくっています。毎年入試の傾向が変わりますので、小テストも、授業もそれに合わせてアップデートしなければならないのです。
しばしば受験生にとっての夏期講習は「勝負の夏だ」と言われます。夏期講習を充実させることの重要性は否定しませんが、高校受験において本当の勝負は間違いなく12月以降です。受験を戦えるだけの武器を身につけて、実戦形式の問題に本格的に挑み始めるのがその頃ですので、12月以降こそが本当の勝負なのです。そういう意味では、受験生は夏期講習を「勝負に挑めるだけの知識を身につける夏」にするべきです。時間はたっぷりあるのですから、とことん勉強して、とことん知識の海に飛び込んでもらいます(それは中1中2生も同様です。知識を身につけるのに、これほど時間的余裕があるのは夏期講習ぐらいです。冬期講習の時期は、世間や家庭内に非日常感が漂い、なかなか勉強だけに集中できませんので、やはり夏期講習の時期に集中して勉強するべきです)。青凜館は青凜館なりに、夏期講習であっても派手なことはせず、地味に実力向上に取り組んでいきます。