2024年5月17日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

計算なんて全部一緒

本日、S中学校の年間予定を頂きました。ありがとうございました。私もあまりよく分かっていませんが、S中学の定期考査に関しては、これまでとは何か変化するようですね。実際のところどうなのでしょう。うわさ通りならば、当塾の定期考査対策をどうするか悩みます。いずれにしても、頑張った子が、頑張っただけの結果を得られる仕組みにしてほしいものです。ろくに勉強をせずに、部活を謳歌するのだけはやめていただきたい。

       

最近は、授業がない日にも自習や再テスト受験のために塾に来て勉強する生徒がチラホラ見られます。自習室では勉強しかすることがありませんので、誘惑の多い家よりも圧倒的に効率よく勉強できると思います。いつでもウェルカム状態なので、思う存分利用してください。塾の費用は決して安くはありませんが、とことん自習室や問題集を利用してもらえれば、どんどんお得になっていきます。

      

さて、小学5年生の算数では、まずはじめに小数のかけ算を指導しています。学校では体積から始めているようですが、体積の単元ではかけ算を避けては通れませんし、ときに面倒なかけ算が待っていますので、掛け算の練習を兼ねて最初に小数のかけ算を扱っています(小数のかけ算の計算力は、5年生が6年生を圧倒しています。がんばれ6年生!!負けるな6年生!!)。その中でこのような問題があります。

「1Lのガソリンで10.8km走る自動車があります。ガソリン0.75Lでは何km走りますか。」

最初にこれを解かせると、ほとんどの生徒がポカーンとします。理由は簡単、数字が小数だからです。ガソリンが2Lや3Lであれば、「1Lだと10.8km走るから、2Lあれば2倍の距離走るよね」と考え、簡単に立式することができますが、小数になった瞬間にフリーズしてしまうのです。ここで一番マズいのが、「今はかけ算の単元をやっているから、きっと10.8×0.75をすればいいんでしょ?」と生徒が思ってしまうことです。これでは答えは合っているかもしれませんが、中身は思考の無い単なる流れ作業に過ぎません。その場しのぎの何とも陳腐なやり方です。もし、次にわり算を学習してしまえばすぐに混乱し、さらに四則計算の文章題がランダムに出されようものなら、意味の分からない計算式を書くことになるでしょう。面倒くさくても問題文をきちんと吟味して、「これはかけ算だ!」と自分で発見してもらわなくては困ります。考えたうえで根拠をもって式を立てることが重要です。しかし、どうしても0.75Lになると、かけ算にするのかわり算にするのか分からなくなる子が数多くいるのも事実です。

     

また、6年生の算数では文字式を指導しています。「1個40円のガムをx個買ったときの値段をx用いて表しなさい。」というような問題を解いています。これも、できる子は楽々できますが、できない子はとことんできません(できないまま中学に上がってくるので、もちろん中1数学の方程式もできません)。

      

中学生の春期講習では数学で点が移動するタイプの関数を扱いました。「点Pが毎秒2cmずつ移動するとき、x秒後の△ABPの大きさを求めなさい」というような問題です。文字だけでなく、速さまで登場すると、中下位層はおもしろいように脱落していきます。

       

5年生の小数の計算、6年生の文字式、中学の方程式や関数、これらには算数・数学の基本中の基本があります。それは、数字が小数になろうと、分数になろうと、負の数になろうと、あるいは文字に変わろうと、計算式、計算法自体は何ら変わらないということです。5年生の小数の計算では、「ガソリンが2Lになれば距離は10.8×2、3Lになれば距離10.8×3なのだから、それが0.75Lになれば10.8×0.75という計算になるよね。小数になっただけで10.8÷0.75になるわけないじゃん」と考えられるかが大事です。それを「分からないからとりあえずかけ算でいいか」としてしまえば、数的思考力は決して伸びることはありません。6年生の文字式も、「仮に1個40円のガムを3個買った場合、値段は40×3という計算で求めるのだから、x個買ったら40×xでいいよね」と考えられるかです。点の移動の問題も、「毎秒2cmで動くのだから、x秒後には2×xcm動いているよね」と考えればいいのです。数字が小数や文字に変わったからといって、計算のしかた(かけ算をするかわり算をするか)まで変えてしまえば、私たちはすべての解法を覚えなければならなくなります。整数でも、小数でも、分数でも、負の数でも、文字でも、文字がたくさん出てきても、すべて同じように計算すればいいと分かっているので、安心して計算を進めることができるのです。早い段階でこの計算の基本を頭に入れておくと、中学でのつまずきは一気に解消されます。すべて「こうやって計算するのなんて当たり前じゃん」「悩む必要なんてないよ」で済ませることができるからです。小学生も、中学生も、少しずつ「当たり前」「ふつう」のレベルを上げていきましょう。

     

      

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