巷では徐々に冬期講習の募集が始まっているようです。冬期講習についての新聞チラシがチラホラ見られるようになり、ホームページでもそれについてのページがつくられています。当塾でも11月中旬ごろまでには詳細を決定する予定です。ただし、一つ決定していることとして、当塾の冬期講習は中3生のみとなります。理由は二つです。一つ目は、中3生の問題演習の時間を確保するため。もう一つは、中3に注力することで、無意識に中1・中2の授業が疎かになってしまうため。気の抜けた授業で講習費を頂くことはできません。よって、冬期講習は中3生のみとなります。量・質・価格で他塾を圧倒することを目指しています。なお、中1中2生には課題を与え、それを各自進める予定です。
昨日から定期考査対策学習会が始まりました。前回の学習会を経験しているため、こちらから指示をしなくても、「勉強を始める前に予定を立て、終わると反省をする」というルーティンをこなしています。勉強が苦手な子に、「具体的にどこが苦手なの?」と聞くと、「全部」とか「計算」などの抽象的な、ぼんやりとした答えしか返ってきません。それは、一次関数や関係代名詞などの細かな単元の名前を知らないということもありますが、それ以前に自分に何ができて、何ができないのか、あるいは自分の得手不得手が分かっていないということがあります。何となく苦手とか、何となく分からないというフワフワした状態を脱するためには、「文字化」することが欠かせません。1時間の勉強の中でできたもの、できなかったものをその都度文字化していく。できたものの欄に何度も書くような単元は得意な単元であり、できなかったものの欄に何度も書くような単元は自分の課題であるといえます。定期考査対策の初日に、生徒にやるべきことを聞いてもぼんやりとした答えしか返ってきませんが、1週間もたてば、文字化によりやるべきことを整理できているので、「国語は〇〇、数学は△△…」などと、細かく細分化して弱点を分析しています。とりわけ頑張っているけど成績が伸びない子は、ぼんやりと勉強を進めており、効率の悪い勉強になっている可能性が大いにあります。いちいち文字化するのは非常に面倒くさく、続けるのが難しいことではありますが、それをやるのが第三者である学習塾です。勉強という面倒なことを塾に任せることができるのが、塾に通うメリットです。
塾生の勉強の様子を見ていると、入塾したことに比べ明らかに問題の解き方、問題の読み方が変わったことに気づきます。以前までは問題文を眺めるように読み、感覚で解いていたのが、最近は問題文をペンで追い、必要な部分にはチェックを入れて読み進めています。また、解答の根拠を求めるようになっているので、特に記号選択の正解率が上がっています。勉強が長続きしない子が多い理由は、勉強してもすぐに結果となって現れないことにありますです。模試の点数は今現在の努力ではなく、3か月以上前の努力の点数です(事実、うちの塾生で夏期講習から勉強を始めた子の点数が伸び始めたのは、10月に入ってからです)。すぐに結果に表れないから、そこで多くの子が挫折して勉強に手を抜きはじめます。「どうせ勉強しても結果に表れないなら、本気でやっても意味がない」と思ってしまうのです。大事なのは、「すぐに結果が出なくても、折れずに続けなさい」ということです。結果が出ない焦り、不安は確かにあるでしょう。ですが、周りの大人は焦る気持ちを抑えて、勉強を続けていれば必ず訪れる「成長の瞬間」を待ってあげるべきです。にもかかわらず、塾に通えば短時間で結果が出ると考え、1~2か月で退塾していく方が多いのも事実です(成績を上げる気がない塾もありますので、そこは冷静に判断してください)。中には1か月程度で結果が出る子もいますが、たいていはきちんと土台を固めて、そこから知識を積み上げていくため、入塾してから結果が出るまでに数か月~半年のタイムラグが発生するのです。ここから私が言いたいことは一つです。「冬期講習から逆転合格するぞ」と意気込んでいる中3生は、冬休みから始めても成績が上がる前に受験が終了することになる、ということです。1日でも早く受験勉強をスタートさせることが、合格に近づくことにつながるのです。
※ちなみに私立高校入試までは100日を切りました。100日を切ると、いよいよ受験だなという気持ちが高まってきます。もちろん苦しいこともあるでしょうが、豊富な知識を身につけて、知的に、精神的に強い受験生になってほしいと思います。