2024年5月19日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

自習室の空気感

今日も朝から数人の生徒が自習室にこもって勉強をしています。青凜館の自習室は、机ごとに区切りなどなく、オープンスタイルなのですが、オープンであるからこそ独特の緊張感を生みだします。粕屋町の町立図書館に行ったことがあるでしょうか。あそこは教材を持ちこんで勉強ができるようになっています。さらに隣から見えないように仕切りが設けられており、土日になると先着順で座席を確保しなければならない程です。ではわざわざ並んでまで確保した座席で、中高生がいったいどのようなことをしているかというと、周りから見えにくいことをいいことにスマホをいじっていたり、周りから見えにくいことをいいことに居眠りをしていたりします。もちろん中には机の上には勉強道具しか置いておらず、猛烈な勢いでセンター試験の過去問を解いているような子もいるのですが、私が土日に粕屋町立図書館に行って見る限り、その多くは「ここで集中して勉強したいと思っている子に、君の席譲ってあげたら?」と思う子なのです。ただし、席を確保した子はほかの人よりも早く列に並んだわけですから、それはその子の権利です。その権利をどう使おうと勝手であることは間違いありません。

 

勉強にはある種の緊張感が必要です。例えば数学の宿題をするときにも、ただ解くのと、「この10問で1問でも計算ミスをしたら受験失敗するつもりでやろう」と思って解くのでは、計算の精度が全く違います。そこに「5分で解く」などと時間制限を設けると、さらに効果的です。もし何の緊張感のない状態で解いたとすれば、計算ミスがポロポロ出てきますし、時間的な制約がないので、やるべきことがなかなか終わらないという状況になり得ます。学校から出された夏の宿題をもらってから10日以上が経ちますが、少なくとも半分以上は終わったでしょうか。以前も書いたとは思いますが、夏の宿題はもらったその日から5日間程度がやる気のピークであり、そこからはガクッと落ち込みます。10日以上経った今日などは、ほぼやる気のない状態になっています。やる気がないからこそ、ダラダラやって、ダラダラやるからこそさらに時間が無くなり、終いにはその時間がないことを部活のせいだと考えます。部活をやっていて、絶対的な勉強量が少なくなるからこそ、集中して取り組み、短時間で勢いよく解いていくべきなのです。

 

自習室では異なる学年の生徒が混ざり合って勉強することがあります。本日もまず中2の生徒が勉強を開始したのですが、初めはどこか落ち着きがなく、ちょこちょこ姿勢を変えて、時間を気にしてという状況が続いていました。しかし、数分後に中3生がやってきて、一つ席を挟んだ後ろの席で勉強を開始すると、そそくさといすに座り直し、前傾姿勢で勉強を開始したのです。中学校の授業参観に行かれたら気づかれると思いますが、中1のクラスは姿勢が悪かったり、足をバタバタさせる子が多く、中2、中3になるにつれて落ち着いて授業を受けられるようにようになります。中1にまともな勉強態度を身につけさせる簡単な方法があります。それは彼の近くにお手本となる中2、中3生を置くことです。周りは物音立てずに、姿勢を崩さずに、足をばたつかせずに勉強しているのに、自分だけは好きなようにマイペースで勉強しようとする中1生はいません。先輩である中2、中3生に後輩を引っ張り上げてもらうのです。同様に中2生には中3生の勉強姿勢というのを感じさせるのがいいでしょう。9月に行う定期考査対策では、全学年が同じ教室で勉強します。テスト前2週間は毎日通塾が基本となります。同じ教室で勉強する中で、好成績の生徒はどんな勉強をしたのかを体感してほしいと思います。自習室は受験生のためだけに存在するわけではありませんので、中1、中2も積極的に活用しましょう。

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