2024年5月2日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

勉強しているのに、成績が上がらないのはなぜ?

中間対策勉強会がはじまり、普段はなかなか見ることのできない、「生徒たちの自学の様子」を観察しています。教室の教卓のところから子どもたちの様子を見ていると、「こんな勉強で、よくこれまでやってきたな」と思うことがあります。仮に、1日1時間勉強し、1年続けるとなると、年間365時間を勉強に費やすことになります。そして、勉強とのダメな向き合い方をしている場合、その365時間を無駄に過ごすということもありえます。実際は毎日1時間以上勉強しているでしょうし、学校でも授業がありますので、何千時間、何万時間を無駄にしている可能性もあります。正しい勉強との向き合い方が身についていなければ、勉強の効率は大きく下がります。毎日勉強しているのに、思うように成績が上がらない子は、必ず勉強のどこかに欠陥があります。穴の開いたバケツに水を注ぎ続けたところで、気づけば空になるように、勉強の欠陥を補っていかなければ、時間をかけて勉強した内容など身につく間もなく抜け落ちてしまうでしょう。

 

勉強が身につかない子に共通した欠陥は「勉強フォームの悪さ」です。勉強に取り組む順番や、勉強の内容以前に、勉強に取り組む姿勢に問題があるのです。姿勢の悪さは以下の2点によく表れます(背中を背もたれにつける、椅子の座りが浅すぎるなどは論外ですので省きます)。

 

①「足の位置を頻繁に変える」

足を前に出したり、後ろに引いたり、交差させたり、床にすりすりしたり、足の位置が安定しないのはいけません。もちろん足を少しも動かすなとは言っていません。ちょこちょこ足を動かすのはダメだということです(ただし、私も生徒と一緒に同じ時間勉強しているのですが、足を動かすことはほとんどありません。足をクロスさせようとも思いません。理由はただ一つ、集中しているからです)。短時間で足を動かしていては、姿勢も安定しませんし、周りが物音にイライラします。また、授業中に足を組む子がいるのですが、「君はいったい何者ですか?」と言いたくなります(というか言っています)。学校の授業でも、受験本番でも、就活でも、上司の前でも、足を組んで生きていきますか。時と場合によって行動を変えることのできない人間になりますか。それでも直らない子はいるのですが、それは私の伝わらない言い方が悪いのでしょう。

 

②「両手の位置が安定しない」

とにかく手の位置が安定しません。利き手はシャーペンを持ち、必ずペン先が目の前の問題を向いているものです。にもかかわらず、ペン先で頬をつついたり、それ以前にペンを机の上に放り出したり、していませんか。ペン回しをするのが癖になっていませんか(ペン回しをする子は、ほぼほぼ無意識で行っているようです。本人は無意識かもしれませんが、特に学校の先生はペン回しを嫌います。印象が悪くなるだけです。意識して、やめましょう)。ボールペンをカチカチするのもダメです。自分はいいですが、まわりは迷惑です。客観性が稀薄な人間になってはいけません。また、利き手とは反対の手は、ノートや教科書を押さえるための手です。肘をついて、あごを乗せるための手ではありません。下にだらんとおろすための手ではありません。右手と左手は机の上に「ハ」の字になるように置くのが基本です。両手を「ハ」の字にすることは、勉強に向かう臨戦態勢です。両手は問題を見るための「目」だと思ってください。両手の目でしっかりと問題を見ましょう。

 

なぜ勉強のフォームを安定させなければならないのか。それは勉強だけに集中するためです。姿勢が安定しない、足の位置が気になる、手を大きく動かす…このような行動は集中状態から遠ざける象徴的な行動です。反対に、勉強ができる子は常に姿勢が一定です。足の位置も、足裏をペタッと地面につけています。手はもちろん「ハ」の字になって、臨戦態勢をつくれています。動いているのは、利き手と目と口元ぐらいで、それ以外は固定されています。勉強をいくら頑張っても、集中状態になければ知識の定着は期待できません。お子様の勉強姿勢が安定しているか、家でチェックしていますか。明らかに集中力の欠けた姿勢になっていませんか。本人は勉強をやっているつもりでも、目の前の一問一問に気持ちが向いていなければ、実力は付きません。

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