2024年7月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

塾と病院

学習塾の人間は、塾の役割と病院の役割を比較することが多々あります。私たちは、体に何らかの違和感があったり、病気や怪我の治療のために病院に行きます。表面には表れていない、潜在的な病気の発見を目的とする場合もあるでしょう。そんなとき、私たちは意識せずともその目的に応じた病院を訪ねるでしょう。歯の治療ならば歯科へ、風邪の症状であれば内科へ、人間ドックを受けたいのであれば、その設備のある病院を探します。人間ドックを受けたいのに眼科を訪ねてもお門違いだと告げられて終いです。ではなぜ目的に応じた病院に行くのですか。そんなのは言わずもがなですが、あえて挙げるならば「専門知識を持った医者がいる」「専門技術を持った医者がいる」「治療に応じた設備がある」などとなるでしょう。その道のプロであるお医者さんが、患者の異常を注意深く観察し、体の異常が何に由来するものであるかの原因を突き止め、それに応じた処方なり治療なりを施すことで、病気や怪我が重病化することを防ぐのです。

 

これを塾に置き換えてみましょう。子どもたちが学校の勉強に行き詰まりを感じたり、もしくは独学を続けることに不安を抱いたりすると「塾に通う」という選択肢を考えます。最近では、不安を感じる前に塾に預けることで、子どものつまづきを事前に防ぐ方も多くいらっしゃいます。そして塾に通えば、その道のプロである指導者が、子どもの状況を注意深く観察し、実力の欠如の原因を見つけ出し、適切な指導を施すことで、学力の改善を図ります。

 

ここで最も大事な視点にお気づきでしょうか。それは症状に合わせて病院を選ぶように、塾も目的に合わせてどの塾に行くのか、まずそこから考えなければならないということです。その塾が「補習」、つまり「学校の授業で理解できなかったから塾でその埋め合わせをする」ということを主としているならば、そこの塾からトップ校への進学は難しいでしょう。中学受験をするならば、中学受験のコースも専門知識を持った指導者もいない塾に通うことなどありえません。「塾に求めるもの」と「塾の方針」というものは一致しておくべきなのに、そうなっていないということは受験失敗に直結するのです。

 

ではどうすれば子どもに合った塾を選ぶことができるでしょうか。第一には、塾側が「うちはこういう塾です。こういう子どもたちや○○受験にはお任せください。」と明確に示すべきでしょう。しかし、現実として塾側にそんなことを期待することはできません。なぜならばこのご時世、ただでさえ子どもが減少し、様々な学習システムがあるため、学習塾が生徒を集めることが容易ではなく、その結果「どんな子でも受け入れ、どんな受験にも対応しています」ということを謳うしかないからです。「うちは高校受験に力を入れます」といえば、中学受験を志望する子は入塾をためらうでしょう。「うちはトップ校を目指します」といえば、平均点以下の子どもたちは他塾を選択するでしょう。ですので意図的に、平易で、当たり障りのない指導方針を示し、募集をかけているのです。どこの学習塾のホームページの内容も、チラシの文言も大して変わらないのはそのためです。違いを感じることができないので、塾を選ぶ子どもも保護者もその面倒さに疲弊し、「友達が多く行っているから」や「大手塾だから」などという安易な理由で選んでしまうのです。病院選びを間違うと適切な治療を受けられず、命にかかわることがありますが、学習塾も人の中身と向き合う場所ですので、塾選びが子どもの人生に大きな影響を与えるのは間違いありません。面倒でも、時間がかかっても、塾選びに妥協してはいけないと思うのです。その塾が「どうやって成績を伸ばし」「どんなところを目指し」「何が他塾と違うのか」をぜひ見極めてください。塾側が、どんな子が対象の塾なのかを明確に打ち出していないが為に、もっと言うと、生徒欲しさにどんな子どもでも安易に受け入れてしまうばかりに、苦しさを味わうのは子ども本人です。しかも、子ども自身も自分が被害を被っていると気付いていない場合が多いのです。

 

個人塾というのは大手塾に対するアンチテーゼでなければならない、つまり「大手塾では伸ばせない才能を伸ばす場所」「大手塾では面倒くさがってやらないことをあえてやる場所」「勉強に特化する場所」でなければならないと考えていますので、青凜館は他塾以上に塾の方針を明確に示しています。「公立高校受験を目指す」「入塾は子どもが決める」「定期考査対策は塾側が主導するのではなく、子ども自身が計画を立てて勉強する」などはその一例です。また、このブログでもつたない文章ではありますが、指導の在り方や、子どもに対する期待の気持ちを述べています。目指すところはただひとつ、「塾生全員の実力を伸ばし、塾生全員合格を目指す。そのためには勉強にきちんと向き合うことが必須であり、それをする場所が青凜館である」ということです。「公立高校を目指している方」「勉強に集中できる環境を求めている方」そして何より「成績を大きく伸ばしたい方」にとって最適な環境が青凜館です。

 

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