2024年7月20日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

新中3生へのアドバイス

2018年高校入試が終わり、あとは結果発表を待つだけとなりました。見方を変えると、現中2生の高校入試までもう1年を切っているということです。今回は、2018年入試を踏まえ、来年の入試に向けてどんな勉強をしていくべきかをご紹介します。

 

内容以前の話として、そもそも勉強していますか?「学校から出た宿題だからやる」とか「塾に行けば何とかなる」とか、そんな非主体的な態度になっていませんか?基本的な話ですが、勉強で成績を伸ばすためには、「自らが主体的に取り組む」ことが重要です。塾に行っているから成績が伸びるのではなく、塾に行って主体的に学ぶから成績が伸びるのです。「勉強できない」を「勉強できる」に変えるという行為は、誰のためでもなく、君自身のために行うのです。今できていないことがあと1年たったら自然とできるようになると思いますか?そんなこと考えるまでもありませんよね。ここから中3の授業が始まるまでの約1ヶ月、ここをどう過ごすかが中3での理解、ひいては受験の合否さえも決めかねません。受験にはフライングもスピード違反もないのですから、今この瞬間に勉強の火をつけてください。

 

まずは入試問題全体の話をしていきます。今年の入試はこれまでずっと平均点の高かった国語の難易度が上がったため、全体としては5教科のバランスが取れた問題だったと思います。また記述させる問題が多くあります。ただ頭で理解しているのではなく、自分の言葉としてアウトプットする訓練も必要です。頭で思っていることを文字にしようとするとなかなかうまくいきません。私もブログを書いていて毎回のように思うことです。思考を精確に文字に反映させるためには、数を重ねて、身につけるしかありません。受験生はその手間を惜しんではいけません。そして指導者はそこを妥協してはいけないでしょう。以前もこのブログで述べましたが、どこかから借りてきた言葉しか使えず、自分の言葉が出てこない人が増えてきます。それは自分で考えなくても、調べればすぐに欲しい情報が出てくるからでしょう。でも、そんな無機質な言葉では人の心は揺さぶられません。自分発信の言葉だからこそ大きな説得力が生まれるのです。

 

試験時間に関しては、2018年入試から5分ずつ伸びました。国語に関してはやや時間制約が厳しいのかなという印象ですが、それ以外の科目は十分時間内に解き終えて、見直しもできるでしょう。数学も正しく対策をしていれば問題なく解き終えるはずです。

 

これもブログで書きましたが、どの科目に関しても記号選択問題が厄介です。「記号選択問題=簡単」という考えは、この瞬間に捨ててください。逆に「記号選択問題にこそ、深い思考や理解が求められる」とお考えください。特に国語・社会・英語の文系科目には要注意です。問題演習のときには、正解だったらOK、間違っていたらやり直しではなくて、正解不正解に関わらず選択肢の吟味を行ってください。いろいろ書くべきことはありますが、科目ごとのアドバイスの中で書いていきます。

 

【国語】

先にも言ったように、難易度が上がり、時間の制約が厳しくなっています。ただし、今年の問題で取り扱っている文章は決して難しいものではありません。どちらかと言えば読みやすいほうの部類に入るでしょう。建築をテーマにした比較文化論は必ずどこかで見たことがあるはずです。小説も展開が読みやすいものですし、古文も徒然草の有名な教訓について書かれたものです。入試では所見の文章を読んでいくので、あらかじめ練習で取り組んだものを「一般化」し、応用可能なものにしておく必要があります。例えば、今回「どういうことか」を問う問題が出たのですが、この種の問題は解き方が決まっています。それにも関わらず練習で毎回違う解き方をしていたのでは必要以上に時間を費やすでしょう。練習では問題に取り組む際の「型」のようなものを身につけて、それを入試という具体的な問題に当てはめていくのが理想的な解き方です(「型」を否定する指導者もいるのですが、難しい問題になればなるほど「型」がなければ時間制約の中で解き終えることはできないでしょう)。また、受験生が苦戦する内容一致問題なども基本的な考え方がありますので、練習の段階でその基本を身につけておくべきでしょう。問題は、それを丁寧に教えてくれる場所があるのかということですね。

また、漢字・語句問題が独立した大問として出題されました。これは良い傾向ではないでしょうか。そもそもただ漢字が書けるということに対する優位性が下がっている現代においては、言葉の深さ、熱量の違いを感じ取れることのほうが重要です。日々、分からない言葉、難しい言葉に出会ったときに主体的に意味を予測し、調べるということを習慣化しておくべきです。周りの大人が親切心で教えてあげることが、子供の成長を止めていることだって少なくないでしょう。

 

【数学】

記述回答は増えましたが、手順や考え方を問うものなので特段難しいものではありません。記述回答になると、記述の順番も言葉もすべて正しくないと点数がもらえないと思っている中学生が多いのですが、高校の先生はそんな微視的な見方をしていません。大切なのは一つひとつの言葉ではなく、論理の一貫性です。多少言葉選びが不器用でも、結論に向けて正しく因果関係を構築していることが点につながるのです。ですから記述問題は必ず周りの大人に採点してもらいましょう。自己採点するのはあり得ないですし、ましてや友だちに採点してもらって満足しているのは論外です。

数学はセンスだという子(子どもだけでなく大人も言いますが…)がいますが、それは正しいとは言えないでしょう。客観性の求められる高校入試において、センスのような抽象的で説明のつかないものを問うことはあり得ません。であればその子がセンスと思っているものは何でしょうか。そもそも入試レベルの問題(特に大問5・大問6)をはじめから解き切る子はいません。トップ校に合格する子も初めは何をどうしてよいかわからず、手が止まってしまいます。しかし彼らは解法を教わったら納得できるまで復習します。そして「こういう条件があればこう考える」という解法を一つひとつ脳の引き出しに入れていきます。壁にぶつかっても投げ出すことなく、解法を習得していくのです。そうすることで所見問題に対してもやるべきことが明確になり、解答への道筋を自力で構築することができるのです。つまりセンスと言われているものは、その人の才能などではなく、「長い時間をかけ、何度も失敗を経験し、そのたびに解決してきたことで培われた実力」なのです。そんな力は一朝一夕で身につくものではありません。だから早く始めるほうが有利なのです。

相対度数という語句について問われたのも特徴的と言えるでしょう。「語句が問われたので、来年からは語句を覚えなければならないのか」を想うかもしれませんが、問題作成者の意図はそこではありません。数学を学ぶ目的は、受験を突破するためだけではなく、日常の問題を解決する手段を育むことにあります。例えば一玉450円のキャベツと、半玉230円のキャベツと、1/4玉110円のキャベツだとどれがお得でしょうか?この考えと相対度数の考え方は共通したものがあります。今回の問題は指導者に「お前の指導はそれでいいのか」と問いかけているような問題でした。

 

【社会】

昨年同様、歴史・公民に比べ地理の難易度は高かったです。歴史は知っていることのほうが重要で、地理は分析することのほうが重要だということでしょう。また歴史は学校でも塾でも丁寧に教わりますので、身についているのでしょう。公民は学校での授業時間が少ないため、入試でも基本問題中心なのかもしれません。

問題の地理ですが、やはり丁寧に勉強していくしかないでしょう。学習の早い段階で、国名、都道府県名、各地域の気候帯、各地域の農作物を含む産業を身につけるべきです。ある程度身につけたら数多くの地理の問題あたったほうがいいでしょう。福岡県の過去問だけでは全く足りませんし、もう同じ問題は出ませんので、旺文社の全国高校入試問題に取り組むのがおすすめです。

今年の歴史は重要な出来事や年代が問われたため簡単でしたが、来年どうなるかは分かりません。大胆に勉強するところと精緻に勉強するところのメリハリをつけておかないと、歴史に溺れてしまうでしょう(それは指導者にも言えることです)。

公民はこれから学習するものですが、そもそも学習時間が少ないので地理・歴史に比べて問題演習が不足するかもしれません。ただし、それほど細かな知識が問われるというわけでもありませんので、問題集の基本問題や一問一答集などを活用し、語句とその意味を定着させるのがよいのではないでしょうか。

 

【理科】

今回の入試問題のうち、もっとも期待を裏切られた科目が理科です。想像以上に基本問題中心で、端的に言うと「超簡単」でした。基本問題集や入試対策模試などでも頻出の問題ばかりで、肝心の記述部分もほぼお手本通り、教科書通りで問題ありません。唯一、備長炭電池に関してはあまり取り扱うことがありませんので、その場の思考力が問われるものでした。来年以降も教科書の実験や問題を中心とした勉強で問題ないでしょう。

中3で学習する「イオン」「運動とエネルギー」「遺伝」「天体」はどれもハードかつ入試頻出です。中3の指導の大半はこれらの単元に費やすこととなります。ですので、今の時期に中1中2の復習をしてください。教科書を引っ張り出して読んでみるだけでも、全く違うでしょう(理科は新傾向の問題が出たり、難易度が高いわけではないので、特段言うことはありません。学校の授業を大切にしてください)。

 

【英語】

リスニングの配点が高くなったので、筆記のほうが少数精鋭の問題となり、やや難しく感じたでしょう。世間では、英会話が大事とか表現力を鍛えようとかいろいろ言われますが、そうはいっても英語は「単語力」と「文法力」です。地道にその両輪を鍛えていくしかないのです。

中3になると、2文を1文にするという作業がメインとなります。例えばThe girl is Yuki. She is reading a book.をつなげて、The girl who is reading a book is Yuki.にします。そのため合体する以前の文(この例だと現在進行形の文)を作ることができなければ話になりません。ですので初めに取り組むことは、中1中2の復習です。比較の文が作れなければ関係代名詞を乗り越えることはできません。不定詞の基本が身についていなければ、応用へとつながりません。書店で売られている中1中2の復習で構いませんので、一度振り返ることをお薦めします。

英語学習の基本は「日本語」を「英語」に直すことです。問題集によっては、不定詞の単元でとにかくto動詞の原形を入れておけばよいものや、現在完了でとにかくhave過去分詞を入れればよいものもありますが、それはあまり頭を使わない作業です。英語力を鍛えるためには、単純な穴埋めや並び替えではなく英文を完成させることを大事にしてください。

 

やはり入試というのは勉強して、理解のある子が解けるようにできています。中途半端に、適当に、そこそのの努力でしかやってこなかった子は、簡単に引っかかったり、最後の2択で誤ったりするものです。これ以上ないくらい勉強して、合格点を取りにいくことは当然であり、何もおかしなことではありません。片手間に勉強して受験するのも構いませんし、夏になってようやく本腰を入れるのも自由ですが、青凜館ではそんな甘えた勉強ではなく、この春から受験まで全力で指導をしていくつもりです。部活をする、ケータイでLINEするのであれば、奪われた勉強時間は自分で取り戻してください。

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