春期講習も残すところ木曜日の中1の授業のみとなりました。そんな中1の授業ですが、ひたすら「つまらないこと」ばかりやっています。数学は正負の数の計算だけ、英語は英単語だけです。正負の数の計算は少しずつスピードが上がってきましたが、まだ確実性に問題があります。間違いの90%以上は符号のミスです。マイナスをつけ忘れてしまったり、マイナスをプラスとして計算してしまったり、正負の数の習い初めにはよくある光景ですが、はやくそのレベルからは脱却しなければなりません。そのためには、マイナスがついている数字を強く意識しながら計算したり、答えの符号を先に決定したりしなければなりません。そこを軽視して、「自分は大丈夫!」などと甘く見ていると同じ間違いを繰り返す羽目になります。ですから、正負の数の計算では、面倒くさくても一つひとつ丁寧に計算し、計算過程をすっ飛ばさないように指導しています。いちいち段階を踏んで計算するのは非常に面倒くさいことでもあり、同じことの繰り返しなので、非常につまらないことでもあります。今はまだ加法減法しか扱っていませんが、通常授業になるとそこに乗法除法が加わり、しばらくは四則計算が続きます。予定では5月末までは四則計算だけの演習、題して「四則計算祭り~The Festival of Calculations~」を催すつもりです。この四則計算は何も面白くありませんし、思考力を使うわけではありません。ただ単に機械的に計算するだけです。しかしながら、そんなつまらない単元だからこそ、十分な演習量を積み、経験値を伸ばしていく子が、そうでない子を計算力で圧倒することになります(ただし、もちろん小学校での計算力も影響してきます)。6月の定期考査の数学で100点をとるのが、新中1生の最初のミッションです。100点を十分にとれるだけの計算練習をひたすら行っていきます。
英単語については、かなり出来が分かれています。私は大学時代にドイツ語や韓国語を履修していましたが、大学生の私ですら「単語を覚えるのが面倒くさい」と思っていたぐらいなので、新中1の彼らにとって英単語の暗記はストレス以外の何物でもないでしょう。ただし最初に比べると、いくつかの進歩が見えます。一つ目は、アルファベットを書くスピードが速くなっていることです。1日目はゆっくり慎重に書いていましたが、今日見るとそれよりも速いスピードで、きちんとした文字をかけています。これから書く練習を積んで、より速く、正確に書けるようにしていきましょう。二つ目は、つづりの規則性に気づき始めている点です。たとえば、「month」「bath」のthや、「teacher」「dinner」「summer」のerのように、同じ発音をする部分は同じつづりになるということを感覚として掴み始めています。音とつづりの相関性を知ると、英単語を覚えるストレスが激減するのでいい傾向だといえます。三つ目は、単語を効率よく覚えようという姿勢がみられる点です。初めは書けるものも書けないものもすべて同じように、同じ回数書いて練習していましたが、今では、書けるものは除外し、書けないものだけをできるまで練習しています。これは、そのまま定期考査の学習に生かすことができる学習法です。確実にできるものに取り組むと、できる自分に安心感を覚えますが、それ以上の成長は見込めません。成長しようと思えば、できないものをできるようにする努力が必要です。単語でも、すでに書ける「CD」や「box」を早々に除外し、練習が必要な「picture」や「course」などを練習し習得しようとする姿勢が重要なのです。
数学の四則計算、英単語、国文法など、つまらない単元ではあるがゆえに、子どもたちの知識には雲泥の差があります(国文法の知識の無さについては昨日のブログに書いています)。そして、そのつまらない単元が、発展内容の基盤となります。4月からも成績を伸ばすために、つまらないことに手を抜かずに取り組んでいきましょう。