2024年7月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

土台から順に積み上げる

定期考査対策が終わり、明日より通常授業に戻ります。中3の授業では過去問を1年分解く予定です。定期考査学習会の「自分のペース」から早々と脱却して、受験に向けて学習を加速していくためにも、現状の実力としっかり向き合ってもらいましょう(まぁ、ゆとり時代の問題を解く予定なので、大して歯ごたえはないかもしれませんが…)。その後は、夏休みに指導してもうすっかり忘れているであろう「天体」の問題演習をします。基本問題だけを短時間でザっとおさらいしていきます。私立入試まで84日、公立入試まで117日となり、焦りの気持ちも湧いてきて、ネガティブになるかもしれませんが、まだまだやれることも、やれる時間もあります。決して悲観的になる日数ではありません(が、悠長にはやってられません)。冬期講習以降の実戦演習に向けて、11月、12月で単語・文法・公式・語句・年代など、必要な武器を地道に身につけていきましょう。

 

今年の福岡県の社会の入試問題で、最も正答率が低かった問題は、年代の並び替え問題でした。以下がその問題です。

問 沖縄が日本に復帰した年より前におこったできごとを、次のA~Dから3つ選び、選んだできごとを年代の古い方から順に並べなさい。

A アメリカをはじめ48か国と平和条約を結んだ

B 韓国との国交が正常化した

C 中国と平和友好条約を結んだ

D ソ連との国交が回復した

 

戦後の歴史は中3で学びますし、定期考査の勉強でできごとと年代をあわせて覚えているはずです。できごともマイナーなものは一つもなく、どれも超重要なものです。決して、重箱の隅をつついているような問題ではありません。にもかかわらず、なんと正解率は29.5%しかないのです。いかに受験生が年代を疎かにしているか、また近現代の歴史を苦手にしているのかがわかります。年代の問題はただ覚えてさえいれば得点が入ってくる、いわばラッキー問題です。例年、年代問題は2問、点数に換算すると4点分出題されます。覚えるのが面倒くさいからという理由でこの4点をみすみす逃すのか、4点を確保するためにコツコツ年代を覚えるのか。それを分けるのは「本当に合格したいと思っているのか」だけです。年代なんてどんなに知識のない子でも、丸一日本気で暗記すれば間違いなく覚えます。それにもかかわらず、「自分は記憶力が悪いから」とか「暗記するよりも問題を解く方が自分に合っている」などと自分なりに言い訳をして、合格するためには何としても欲しいはずの点数を捨てているのです。目の前に転がっている4点が本当に必要ならば、本気で覚えるはずです。

 

もちろん、近年は、思考力や判断力、表現力を問う問題が増えているのですが、依然として知識を問う問題も半分近くはあります。思考力も表現力もない子が、知識を蓄えることを疎かにすれば、自ずと合格から遠のいていきます。思考力や表現力を問う問題がどうしても目立ってしまいますが、それらを支えるのは紛れもなく各教科の正確で堅固な知識です。知識の量が多ければ多いほど、思考の幅や柔軟性は大きくなりますし、自分の表現したいことが相手に明確に伝わります。知識が少なければ、思考も表現も陳腐なものになります。先にも書いたように、冬期講習までの約1か月は知識を蓄える、または補う期間にするべきです。受験生にはここから、ひまを見つけては年代、化学式、単語などの知識を蓄え、自分の武器の充実をはかっていくことを求めます。

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