2024年7月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

第2回定期考査結果報告

9月に実施された定期考査の結果が出揃いました。9月に、二学期制の中学校は前期期末考査、三学期制の中学校は2学期中間考査として実施されたものです。

 

塾生の5教科合計の平均点は432.5点でした。満点獲得者は3名で、科目ごとの平均点では、国語78.5点、数学86.7点、社会94.0点、理科85.7点、英語87.6点です。432.5点というと、もとから勉強ができる子たちが集まっているのかと思われるかもしれません。しかし、彼らの入塾直前の定期考査の平均点は374.2点ですので、決してもとからすごくできる子だったというわけではありません。2週間みっちり勉強して自力で点数をもぎ取ったのです。定期考査では何よりも時間をかけて勉強することが重要です。時間をかけて勉強する覚悟もないのに、効率というものに逃げてはいけません。中学生がへたに効率を重視しようとすると、無駄なものや面倒なものを勝手に省いてしまうことがあります。自分が楽をしたいという身勝手な考えだけで、「これは必要」「これはいらない」と簡単に切り捨ててしまいます。切り捨ててしまったものの中には、捨ててはいけなあったものが紛れてることは少なくありません。実際、うちの塾生でも時間がたっぷりあるにもかかわらず年代を整理して覚えることを面倒くさがって、「東京オリンピック」という超基本年代を選べなかった子がいます。教科書の俳句を覚えるように指示されていたにも関わらず、覚える作業を面倒くさがり、他の楽な作業を優先した結果、本番で書けなかった子がいます。私からいちいち勉強の進捗状況をチェックされている塾生ですら、面倒くさいことから逃げて、楽な勉強をしようとしているのです。定期考査は範囲が限られているので、「漏れなく」勉強することができます。普通は、「時間が無いから、ここの範囲は諦めよう」「時間が無くて勉強できなかった」などということは起こりません。試験範囲のすべてを網羅できない原因というのは、ただ単に勉強量が足りないか、時間を無駄に使っているかです。先の東京オリンピックの年が分からなかった生徒も、俳句を覚えなかった生徒も、勉強時間を勉強以外の作業に費やしたり、すでにできるところに時間をかけすぎたりしていたのは否めません。

 

効率よく勉強するというのは単純に無駄なものを省くという意味ではありません。少なくとも定期考査の勉強においては、何をするべきか、どのようにするべきかを考えて勉強するという意味だと思います。定期考査学習会の間、生徒には進捗状況や現在の課題を確認する質問を多くします。「ワークは終わった?」「ワークは全部できるようになった?」「一番遅れている科目は何?」「いつまでに終わらせる予定なの?」「次は何するの?」「今日の勉強の目的は?」「あと何が残っているの?」「どこが苦手なの?」「そのために何の教材を使うの?」…こんな質問をして、すぐに答えが返ってこなければ、それはただ勉強しているにすぎません。きっと「成績を上げよう」とか、「いい点を取りたい」という気持ちは薄く、単にワークを提出しないといけないからやっている、試験範囲だから一応解いているに過ぎないということです。成績を上げたいのならば、まずはただ勉強することから卒業し、何をどうすればよいか考えさせることです。周りの大人が全てを与えるのではなく、生徒自身に何をしなければならないかを自覚させ、そのためにどのような順番でやればよいか考えさせ、その課題が終わったからといって満足させることなく、本当にできるのか、穴はないのかを確認させる。大人が「君はこれができないから、この問題集のここをやりなさい」と指示するのと、生徒自身が「これを克服するために、この問題集のこのページを解こう」と思い、行動するのでは結果が大きく違います。生徒自身に考えさせる方が定着が進みますし、なにより次からも考えて行動するようになります。勉強は高校受験で終わることなく、大学受験、社会に出てからも続いていきます。だれかに何かを与えられなければ何もできないのではなく、自分で考えて行動をできるようになるというのは、これからの時代を生きていく子どもたちには必須の力ではないでしょうか。人間は「考える」「想像する」「創造する」ということが可能なのですから、そこを活かしていくことが、自分にしかない価値を生み出すことにつながります。青凜館の定期考査学習会は、たった2週間ですが、子ども自身が考えて勉強することで大きく成長できる大切な時間なのです。

 

5教科で440点台の生徒が数名います。あと少しで450点でした。450点どころか、460点は十分越えてもおかしくないぐらいの実力でしたが、440点台に終わりました。原因は簡単で、防ぐことのできるミスを防ぐことができなかったということにあります。防ぐことのできたミスだから惜しかったなどとは思いません。防ぐことのできたミスを防げなかったというのがその子の実力だからです。ですので私は防ぐことができたミスには同情するどころか、割と冷淡です。「これはケアレスミスだから、本当はできていました」などという現実を直視しない反省は認めません。なんでそんなミスをしてしまったのか、何が足りなかったのかを必ず聞きます。入試においては1点で合否が分かれることは少なくありません。同じような学力層の中学生が受験するので、あと1点、2点あれば…ということがあり得ます。ミスを防ぐ、あるいはミスに気づくというのは、その1点、2点を手放さないための必須の能力です。ですから定期テストであろうと、防げるミスを犯してしまっているということをきちんと自覚させておくべきなのです。

 

10月の後半からは再び定期考査対策となります。次は多くの中学校が10教科となりますので、今回の定期考査以上に計画的に勉強していくことが求められます。特に中3生はこのテストでほぼ通知表の評定が決まりますので、合格のためには絶対に失敗することができないといえるでしょう。今回、目標を達成できた子はさらに上を目指して、達成できなかった子は次こそは達成できるように、勉強していきましょう。

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