8月に受験した模試の点数がウェブ上で確認できたので、早速受験生にフィードバックしました。点数と偏差値のみしか分かっていませんが、近いうちに細かな正否や志望校判定が書かれたものをお渡しすることになります。今回のテストを受けるにあたって、その対策授業など全くやっていませんので、この点数がドーピングなしの今の生徒の実力です。志望校判定が出ていますが、かなり甘めに出ている印象です。「この点数なのにA判定?」「えっ?全然取れてないのにD判定じゃないの?」というものばかりです。ですからあまり判定に一喜一憂しないでください。答案を見て、取るべきところで取れているのか、落としてはいけない問題で落としていないかを確認してください。そして、次に同じような問題が出たときには、絶対に正解ができるよう改善していきましょう。
さて、近隣の中学校の定期考査が1週間後に迫ってきました。しかしこの時期になって、教科書をただノートに写すという作業をしている生徒がいます。ただノートに写すという作業は、頭を使うことも、できないストレスを感じることもないため、大変楽なことです。それにノートにひたすら文字を書いていけばよいので、勉強しているというアピールにもなるでしょう。ひょっとしたらそんな生徒を見て「あの子は勉強を頑張っている」と思う人もいるかもしれません。この生徒は、英語の本文を丁寧に写して、話し手によって丁寧に色分けしていました。本文をそのまま写して、色分けをしたところで、その後何をするのでしょう。それを見ながら音読でもしますか?それを見ながら日本語に訳しますか?それなら教科書でやればいいのではないでしょうか?結局、そのまま写すという作業は、「時間をかけて写したぞ。きれいに色分けしたぞ。ノート〇ページ分も書いたぞ。」という自己満足に終わってしまうことが多々あります。ただ写して終わるのではなく、「自分にはこれが足りなくて、それを克服するためには本文を写すほかないから、貴重な勉強時間をつかって、わざわざノートに書き写さなければならない」という明確な意思がなければ、ノートにそのまま書く必要などありません。
青凜館ではただノートに写すという作業は認めていません。頭を使わない作業をやっても勉強ができるようになりませんし、時間を失うだけです。塾という勉強をせざるを得ない環境にいるからこそ、アウトプット、つまり問題を解くことに注力するべきでしょう。問題というものはある程度知識を頭に入れて解くものだと考えている人がいます。もちろん入試問題などはある程度の知識がなければいけませんが、定期考査のごく限られた範囲であれば、まず基本問題(問題集の一問一答のようなページ)を解いてみることでやるべきことが見えてきます。問題を解くことで、できるところ、苦手なところという振り分けをするのです。振り分けさえしてしまえば、あとはできないところをできるように練習し、整理し、覚えるだけです。定期考査の勉強なんて、単純に一つひとつ弱点をつぶしていくだけのことです。それだけのことを面倒くさがらずに根気強くやっていけば、誰だって点数を取ることができるのです。