2024年10月9日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

成績を上げたいのなら

中学生が成績を上げようとしたときに、最も簡単な方法は、勉強時間を増やすことです。他の人が1分で解ける問題に10分もかかってしまうような子でも、他の子の10倍の勉強時間をこなせば、解いた問題数で並ぶことができます。

 

残念ながら、「成績を上げたい」と「楽な勉強がいい」は両立しません。「いやいや、効率のいい勉強をするべきでしょう?」などという反論が聞こえてきそうですが、青凜館は「成績を上げたいのならば、それ相応の努力をしなさい」という方針です。もちろん効率を上げるのは大切です。大人の世界において、効率の悪い仕事をする人は「イマイチ仕事のできない人」と言われます。しかし、そもそも知識も経験もほとんどない子どもたちが、効率のよい勉強などできるわけありません。効率のよさというものは、効率を上げられるだけの知識を身につけて、効率を上げられるだけの経験を積んで、成功も失敗もたくさん味わって、はじめて身につくものです。知識を身につけるためには、何度もインプットとアウトプットを繰り返すことが必要です。つまり覚えて確認して、忘れていたところをまた覚えて確認するという作業が欠かせません。そのためには、まずは多くの時間を勉強に注ぐことが不可欠なのです。

 

中3社会の公民で「効率」というものを勉強します。教科書には「時間、手続き、費用などの面で無駄のないこと」と書かれています。ではテスト勉強において「効率」を上げるとはいったい何を意味するでしょうか。子どもたちは「効率」というものを、「テストに出るものだけを勉強したい」あるいは「テストに絶対出るところだけを勉強して、出るか微妙なところは勉強しない」ということだと考えているようです。せっかく勉強しても、それがテストに出なかったら無駄な努力になるから、必要以上に勉強することが無駄だと思っている人もいるでしょう。子どもたちには勉強のための時間は十分に与えられているのにもかかわらず、「これは出る」「これは必要」「これは無駄」「これはしなくてもいい」と勝手に決めつけて、「効率よく」勉強しようと思っているのです。そもそも何が無駄で何が必要かということは誰も分かりません。学校の定期考査というごく限定的な世界では不要なものでも、受験あるいは社会という広い世界では必要とされるものは数多くあります。学校の授業で簡単に省かれてしまうもの、例えば中1の資料の活用、石油危機以降の歴史、理科のエネルギーの利用、敬語などの単元は、実生活で当たり前に使いますし、知っていて当然です。最も危険なのは、効率の良い勉強を追求するあまり、本来であれば必要なものを簡単に排除してしまうことです。では中学生はどこまで身につけることが必要なのでしょうか。答えは子ども自身が既にに持っています。それは「教科書」です。教科書に書かれていることは最低限知っておくべきことだということです。逆に言うと、教科書に載っていることで無駄なものはないということです。私が中学生の頃は教科書をコピーして、助詞や句読点以外を全て消した状態で、内容を完璧に再現するという勉強をしていました。教科書の内容を全て頭に入れるのは、定期考査対策の基本です。

 

今回は試験範囲が狭く、5教科しかありませんので、「隙の無い勉強」に努めてほしいと思っています。どんな問題が来ても大丈夫、少し難しいぐらいが実力を示すことができる、細かい知識もばっちり頭に入れたという堂々たる勉強です。現状、まだまだ隙だらけです。基本問題での間違い、計算ミスも散見されます。勉強途中でだらけてしまうこともあります。結果が出てしまえば、それを変えることは二度とできません。子どもたちにできることは、結果が出る前にひたすらあがくことです。できない問題をできるまで何度も解く、計算ミスなく解けるまで休憩を取らない、本文の暗唱ができるまでほかの科目には手をつけないという「意地」のようなものを見せつけてほしいと思います。そして、私を、学校の先生を、何よりご家族を驚かせてほしいと思います。

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