この土日の二日間、生徒によっては最長24時間塾に滞在し、テスト勉強を進めました。また、昨日は朝から生徒の皆さん、保護者の皆さんに大変ご迷惑をおかけしました。
生徒は今度のテストに向かって勉強を進めていますが、私は10月と12月の授業で頭がいっぱいです。というのも、ご存知の通り、9月は大半が定期テストの学習会ですし、11月も定期考査の学習で大半の授業が勉強会となります。受験生にとって、じっくり実力を高めることができるのは、10月と12月の2か月間だといっても過言ではありません。2か月間で受験で必要なあれもこれもを取り扱うことはできません。だからこそ、この2か月間で何をするのか、何ができるようにするのか、どの問題を使うのか、その順番で進めるのかが実力を大きく左右するのです。そのため、中3生には何度も「今回の定期考査では、定期考査で点を取るためだけの勉強をしてはいけない。受験でも通用する実力を付けなさい。」と言っています。中1・中2内容の遅れを取り戻さなければなりませんので、必然的に中3内容を取り扱う時間が少なくなります。定期考査の勉強の中である程度のレベルの問題まで解いておけば、受験勉強で大きく先行することとなるのです。
土曜日には生徒に、「定期考査に向けて、これからやるべきこと」というものを書かせました。思いつく限り、すべてあげなさいと言って書かせると、その子の勉強の捉え方が手に取るようにわかります。ある程度点数の取れる子は、教科を細分化して考えています。例えば、中3の平方根の問題は、平方根の大小、乗除、有理化、式の展開、整数部分など細かく段階が用意されています。数学が得意な生徒は、「私は大小を比べる問題は完璧だけど、有理化は時間がかかってしまう」というような分析を常にしています。そして、問題演習をするときにも、1から始めるのではなく、苦手なところ・不安なところをピンポイントで学習するのです。一方、数学が苦手な子は、「平方根」という大枠でしか見ていないため、私が「平方根の中で何が苦手なの?」と突っ込んで聞くと、曖昧な答えしか返ってきません。「今自分がやっている問題は、何をやろうとしているんだろう」とか、「この問題はどういう考え方が必要なんだろう」などということを考えずに、何となく解いたらうまくいった、あるいは間違えたので答えを写すということをやっているのでしょう。そんな勉強であれば、科目を細分化しているはずもないですし、苦手なところを具体的に答えることもできないのは当然です。では具体的に、細分化して考えるためにはどうすればよいでしょうか。それは「書く」ことです。頭の中で考えていること、不安なことを、文字化するのです。その都度、思いつく限り、「自分の課題」というものを書きだすのです。ほんの小さなことでもいいので紙に書きましょう。その際、「英語がヤバい」のような漠然としたものを書くのではなく、「too to~」「so that」「ask人to~」「how to~」など細かく書きましょう。そして、それを一つひとつ克服していきます。特に勉強の最初の段階ではごちゃ混ぜにして勉強するのではなく、文法ごとに基本文を確認・理解し、その後、並べかえや英作文にあたるべきです。そのような文法テキスト、問題集はいくらでもあります。書くことでやるべきことの多さに辟易するかもしれませんが、書いた後は一つひとつ潰していくだけなので、効率よく点数を上げることができます。もし、やるべきことが全て終了せずに試験を迎えてしまったならば、始める時期を早めればいいですし、すべて終えることができたならば、よりレベルの高いハードルを用意すればいいのです。頭の中だけで考えることは、主観的であり、偏った考えになることが多々あります。しかし、文字化し、一旦離れて分析することで、バランスよく勉強を進めることにつながります。
昨日定期テストまでの時間を計算すると、中3生であれば70時間以上の勉強ができます。1教科に換算すると14時間以上です。1教科14時間も与えられているのに、60点、70点でいいなどという消極的な考えは捨てましょう。1時間で2点あげる勉強をすれば、14時間で28点上がります。これだけの時間があるのですから、全教科90点以上目指すぐらい努力しなさい。そして、「私だってやればできるんだ」ということを証明してください。