中間考査の結果が徐々に返ってきています。結果が良いものもあれば、今一つのものもあるようで、すべてが満足とはいかないようです。1点でも間違いがあるのであれば、その問題を取るための何らかの要素が不足していたわけで、そこはきちんと反省しなければなりません。それはたとえ90点を超えていようが、学年1位を取ろうが、間違いがあるのであれば、自分に足りないところを貪欲に補っていくべきなのです。
そんな中、塾生が数学で満点を取ってきました。このブログでは定期テスト前に、「今回の数学は基本計算ばかりで、複雑な思考が要らないので、満点を取ることは可能だ」と言っていましたが、本当に満点を取ってくるとは、ただただ素晴らしいの一言です。たとえ99点であっても、それはそれで素晴らしいでしょう(実際、今回の数学のテストで1問だけ間違って満点を逃した塾生がいます)。しかし、99点と満点の間にはたった1点ですが、とてつもなく大きな差があります。それは、98点と99点における1点の差とは全く違います。100点を取るためには、あらゆるものが全て備わっている必要があるからです。「計算スピード」「計算の正確さ」「ミスしたときの違和感に気づける注意力」「見直しの客観性」「出題範囲を全て網羅する勉強量」「数多くの類題に取り組む粘り強さ」など、挙げればキリがありません。もちろん、「本番に臨むときの集中力」「わずかばかりの運」なども必要でしょう。そしてこれらすべてのものを持っている者のみが100点の答案を受けとることができるのです。これらの内たった一つでも欠けていれば、満点を取ることはできません。これまで一度たりとも満点を取ったことがない子であっても、正しく勉強すれば短期間でここまで飛躍することができるのです。勉強ができるとかできないとかいう問題をすぐに「才能」の有無に転嫁する人がいますが、中学校の勉強に「才能」など関係ありません。点数が取れるかどうかは、「勉強するかしないか」、あるいは「正しいやり方かそうではないか」によって決まります。今回満点を取った生徒も、中間考査前は勉強漬けの日々を送りました。決して初めから才能があったのではなく、自分自身が努力して成績を上げていったのです。勉強を頑張って、結果が出るようになると、自分の中の「基準」というものが上がっていきます。これまでは80点を超えれば満足していたものが、100点を取ってしまったからには、次も100点、最低でも95点と結果を欲します。90点を取ることが当たり前になれば、80点台の点数は情けなく思えます。ましてや70点台など屈辱的な点数です。塾生には話していますが、今回の点数は「最低ライン」であることは間違いありません。中間考査では5教科だけでなく副教科も勉強しなければならなかったので、必然的に5教科の勉強時間が少なくなってしまいました(それは予めわかっていたので、その分早く取り掛かればよかったのですが…)。「もう少し時間があれば」「これをやっていれば」というものがあるはずです。でも喜んでください。次のテストには副教科はありません。完全に5教科の勉強だけに注力できます。自ずと今回の5教科に費やした勉強時間以上の時間を注げるので、その分点数も上げなければなりません。今回の中間考査の点数を下回るということは、あってはいけません。そういう意味で、今回の点数は「最低ライン」です。もし、中間考査で5教科480点を取ったのであれば、次回それを上回ることは容易ではありませんが、うちの塾生はそこまでではありません。今回のテストの塾生の5教科合計の平均も450点を超えるか超えないかになるでしょう。やるべきことを正しくやれば、上回ることは難しくありません。
さらに中3生が6月に受験した県模試の結果が返ってきて、春休みに受験した模試の偏差値から10以上も上げてきました。4月の模試も偏差値50は超えていましたが、そこからさらに10の上積みは、普通はあり得ない数字です。偏差値のことをあまり知らない方もいらっしゃると思いますが、多くの受験生は偏差値を「1」上げるだけでも苦労しています。「5」上がったのなら恐ろしい成長です。それが「10」ですから、とてつもない進化です。あり得ない数字なのですがこれほどの成績を取ってしまいました。4月から入塾し、部活もやりながらもその中で勉強時間を捻出し、やるべきことを正確にやってきたのが数字となって現れているのでしょう。本当に頑張っています。いや、これが塾に通う中学生としては当たり前の姿なのかもしれませんが、その当たり前のことをできる中学生は多くありません。下手すれば周りに流されて楽な方に行ってしまうでしょう。そんな中、意志を強く持って、言われたとおりのやり方で実行できる塾生は、お世辞抜きですごいです。だから成績が上がっているのです。「このやり方で」「この順番で」「こういう考え方で」やりなさい、と言われたことを、やろうとするだけでなく、行動に移しているから伸びているのです。
どの塾であっても、塾に通っているのならばまずは塾の言うとおりに勉強するべきです。普通の学習塾は、きちんと計画性をもって、子どもたちの成績上昇をイメージし、課題を提示しているからです。塾の指示に従ったり、従わなかったりするのはただただ危険です。そうは言っても、学習塾の中にはどうしようもない塾も数多くありますので、その塾の指示に盲目的に従うのも危険なのですが…。世の中には2種類の塾があります。「成績の上がる塾」と「成績の上がらない塾」です。保護者の方の中には「学習塾なんてどこも一緒でしょ?」と思われている方もいらっしゃいます。青凜館生の成績を見ても「どこの塾も一緒だ」「小さな塾だと成績が伸びない」と思いますか?