2024年7月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

「見直し」していますか?

塾生が再テストを持ってきたとき、「絶対、合ってる?」と聞きます。再テストは1回目のテストと全く同じ問題ですので、最悪の場合、内容を全く理解していなくても、すべて暗記すれば合格できます(もちろんそんなやり方は認めていません)。再テストで満点以外などありえないということです。にもかかわらず、再テストにおいてもミスをする子がいるのはなぜでしょうか。最大の原因はスラスラ解けるまで勉強してないことでしょう。1回目ならまだしも、再テストの問題用紙を見て、「これってどうやって解くんだったっけ?」などと考えているようではダメだということです。

 

そしてもう一つ大きな原因として「見直し」をしていないことが挙げられます。大人がしつこく「見直しをしなさい」と言っても、やらない子は徹底してやろうとしません。なぜ子どもたちは「見直し」をやろうとしないのでしょうか。それは単純に「見直し」のやり方を知らないからです。ではなぜ「見直し」のやり方を知らないのでしょうか。それは単純に大人が教えないからです。大人の手を全く借りずに成長していく子どもはいません。子どもの成長を願うのであれば、大人が十分に手を施さなければなりません。もし子どもに「見直し」をさせたいのであれば、まずは「見直し」のやり方を教えることから始めなければならないのです。そのため、中学生が「見直し」だと思いながら行っている行為のほとんどは、自分の答えを「ただ見る」というものです。何も考えずに眺めているだけです。

 

名古屋に旅行に行くと、多くの観光客が名古屋城に足を運びます。そして名古屋城を眺めて、「わー、立派なお城だ」とありきたりな感想を抱いて帰ってきます。別の機会に北九州の小倉城に行っても、再びぼんやり眺めて「城って大きいなー」と思うのです。この人が見ているのは、名古屋城でも小倉城でもなく、単なる「城」です。名古屋城と小倉城のつくりの違いなど、大して気になっていません。それゆえ、友人から「名古屋城どうだった?」と感想を求められても、「大きくて迫力があった」としか言えないのです。そしてそれは「名古屋城」の感想ではなく、「城」の感想なのです。ではきちんと「名古屋城」を見るためにはどうすべきでしょうか。ぼんやり眺めているから区別ができないのならば、細かく見ればいいのです。城壁はどうなっているか、瓦の色はどうか、何階建てかなど、つくりを細かく見ることで、「名古屋城」そのものを正しく認識できますし、他の城との違いにも気づくことができます。

 

成績を上げたいのならば、自分の答えをぼんやり眺めることを卒業しなければなりません。英単語はアルファベットの一つひとつぬけがないかチェックする、英作文は日本語と対応しているか一語一語チェックする、数学は出た答えを代入して成立するかどうか確かめるなど、やること自体は全く難しくありません。問題はそれを子どもにやらせるかどうかと、子どもが実践するかどうかです。青凜館において私から「本当に大丈夫?」と言われて「うーん」と悩んだり、「たぶん大丈夫です」などとあいまいなことを言っているようでは話になりません。「大丈夫?」と聞かれたら、「完璧です」と言えるくらい勉強して、見直しをしましょう。

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