2024年10月9日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

関係代名詞の話と栄養価の話

中3の英語ではより踏み込んだ説明をしています。例えば、目的語や補語といった文の要素を意識させたり、自動詞、他動詞、後置修飾など、学校では面倒くさくて説明を省くところを話したり、小さい種を毎回の授業で少しずつ蒔いているところです。これから勉強する受動態は「be動詞+過去分詞+by~」と形で覚えさせられますが、青凜館では文の目的語を主語にすること、他動詞でなければ受動態にできないこと、by~が省略される理由などまで踏み込んでいきます(自動詞・他動詞の判別ができていれば、「分詞」などは簡単に乗り越えられます)。

 

中学英語の難関は、何と言っても「関係代名詞」になります。中1からあらゆる文法を積み上げてきますが、それらはこの「関係代名詞」を理解するためにあるといっても過言ではありません。最大の関門だけあって乗り越えるのはそう簡単なことではありません。青凜館では夏休みを使って指導するのですが、ここまでに偏差値でいうと60まで高めていなければ、まず理解できません。英語の偏差値が低い子だとむしろそれを学ぶことによって頭が混乱し、今までできていたところまで間違えるということも起こります。偏差値55ぐらいの高校を目指すのであれば、関係代名詞の勉強に割く時間を、理科や社会の暗記に費やしたほうが良い場合もあるでしょう。それゆえ、当分の英語の目標としては「偏差値60」以上を常時キープするということになります。夏以降は、「長文」「文法」「リスニング」の3つに分けて演習を重ねていくことになります。英語は5教科の中で最も満点がとりやすい科目ですので、模試や入試本番でも満点を取る子は一定数います。その一定数に入っていける勉強をしていくことになります。

 

話は変わりますが、個人塾のいいところは、決められたカリキュラムがないからこそ必要なところに必要な時間を費やすことができる点にあると思っています。例えば、現在中2では連立方程式の基本計算を教えており、GW明けからは連立方程式の応用(いわゆる文章題)に入ります。GW明けからテスト対策までは7回分授業があるのですが、そのすべてを連立方程式の文章題に費やします。連立方程式という単元に7回ではなく、連立方程式の文章題に7回分費やします。あまりピンとこないかもしれませんが、学習塾としてはかなり多い時間数です。なぜそんなに時間を書けるのかというと、ただ単にそこを苦手にする子が多く、なおかつ入試に出題されるからです。中3の国語では、6月の中間考査から夏期講習終了までの2か月半、古典(古文・漢文)のみを扱います。それはもう頭の中が平安貴族になるくらいまで読み込んでいきます。古典のような面倒くさい単元は短期間にがっつり詰め込んであげたほうがその後の理解がうまくいきます。逆に時間をかけてダラダラ教えていては一向に理解が進まず、「古典アレルギー」が加速することになるのです(ちなみにその他の学年も、夏休みには古典を扱います)。

 

塾生にはできるだけ「栄養価」のある問題に取り組んでもらうようにしています。ただ難しいだけで、全然子どもの実力につながらない問題や、簡単すぎて「こんなの誰が間違うの?」というような問題には手をつけません。そもそも塾で使うテキストは良い問題が多いのですが、その中でも「これは良い問題だ」と感じるものもいくつかあります。私が授業で時間を割いて、強調している問題というのは「良い問題」だと考えてもらって構いません。最近でいうと、中2の国語で取り扱った「裸足で長靴」の話は、文学的文章のお手本のようなものでした(特に(5)は何度でも見直す価値があります。塾生は「塾生専用ページ」にあるのでぜひ見てください)。すべて解いたわけではありませんが、今年行われた入試問題の中にも「絶対これは解かせよう」と思うものがいくつかあります。そういうものをすぐに授業に導入できるのも個人塾のメリットですね。しかしとりあえず今は、秋以降に入試問題にアタックできるだけの実力をつけることに専念するとしましょう。

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