2024年7月20日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

個人塾の強み

春期講習の準備と並行して、4月以降の授業の準備もしなければなりません。大手塾にいたときには本部の指示通りに授業をこなしていればよかったのですが、個人塾ではすべて自分で行うこととなります。テキスト選定、チラシ作成、カリキュラムの作成など簡単にはいかない面もありますが、やることなすことのすべてが「成績を伸ばす指導」に直結するので、充実した日々となっています。

 

そんな中、最も頭を悩ませており、なおかつ最も個人塾の色が出せるものというのが「カリキュラム」です。どの単元を、どの順番で指導し、どのぐらいの授業時間を費やすかという部分です。大手塾であれば、学習単元数を授業時間数で割って、どの単元も均等に指導することが多いのですが、それでは理解や定着に時間を要する部分が疎かになってしまいます。塾用テキストというものは指導しやすいように4ページや6ページで1単元が完結しており、塾で授業がしやすいように、授業計画を立てやすいようにできています。しかし、それはあくまで塾と教材会社の都合であって生徒には関係ありません。均等に割られたテキストの良い部分をうまく引き出し、子どもたちの学力へとつなげるためにも、綿密にカリキュラムを練ることは欠かせません。

 

例えば、中2の数学では「合同」というものを学ぶのですが、通常通り均等に時間配分していたのでは、全く定着する単元ではありません。どっしりと腰を下ろして、時間をかけて実力を育まなければならない単元なのですが、多くの塾で急いで進めてしまうために、「仮定」や「条件」の部分(証明の基本中の基本)が曖昧になってしまうのです。授業で扱えない問題が宿題に回され、生徒自身で採点するため、悪い癖ばかりが身について良いことがありません。もともと学習塾の授業数が少ないので、窮屈な授業(急ぎ足で進める授業)になるのは仕方ないと言われればそれだけなのかもしれませんが、本当にそれでいいのでしょうか。

 

「時間をかけて定着させたい」と「塾の授業時間という制限」の間にあるディレンマをいかに解決すべきかと考えたときに、一つの結論に達しました。それは「枠自体を広げる」という発想です。つまり、少ない授業コマ数が問題なのだから、その枠を広げれば時間をかけて指導ができるということです。ただし、単純に通塾回数を増やせばいいという話ではありません。中1・中2であれば週2日、中3であれば週3日という回数は変えないというのが条件です(通塾回数を増やせば指導時間が増えるのは当たり前ですので、そんな短絡的な解決策ではいけません)。

 

そのために、まずは学習塾において不要なものを洗い出しました。とかく不必要だを感じるのは夏期講習や冬期講習の「復習」の授業です。どこの学習塾でも夏期講習には前学年や夏休みまでの学習内容の復習をすることが多いのですが、私からすると全く必要ありません。そもそも夏期講習であえて「復習」をするのは、夏期講習から参加する新規生のためのものである場合がほとんどです。でなければ授業をいったん中断し、一度習った単元の指導をする理由はありません。4月からずっと継続して授業を受けている生徒にとっては、夏期講習の中断ほど邪魔なものはありません。また、夏期講習で「復習」を挟むことによって、当然入試対策に入るのも1ヶ月以上遅れてしまいます。であれば、夏期講習を「復習」に充てるのではなく、テキストを先に進めることで、授業時間の確保をするほうが、時間をかけられる分定着が進みますし、連続して学習するので学習効率がよくなりますし、入試対策の時間も確保できるのではないでしょうか。もちろん復習をすること自体を否定しているわけではありません。勉強において「復習」すること、前学年の内容を思い出すことは必要です。しかし、大事なのは優先順位です。以前、利益衡量の話をしましたが、利害が対立する状況においては、冷静に状況を見極めなければなりません。「復習」も必要、授業時間を確保することも必要という二つのことはどちらも疑いようのない事実なのですから、あとは「学力を上げる」「入試に勝つ」ということを視野に入れたときにどちらを優先するのかということになります。青凜館では「授業時間を確保し、時間をかけて定着する」ほうを優先しているというだけのことです。それでは復習はいつするの、と思われるかもしれませんが、そもそも新しい単元に入る際に、前学年までの復習という作業は必ず行います。中2の一次関数の指導に入るときに、中1の比例の復習をしない指導者などいません。むしろ、優秀な指導者ほど通常の授業の中で学年を横断した指導(つながりを意識した授業)を行うものです。

 

また「冬期講習プレ授業」「○○高校受験対策特別講座」などの不必要に不安を煽って授業料を頂く講座はありません。それは青凜館が「公立高校受験専門」を謳っているためです。また「アクティブ・ラーニング」や「英語の能力」を前面に押し出した講座もありません。もちろん英語をペラペラ話せることに優位性があるのは間違いありませんが、受験で求められているのは、正しい文法理解と単語力です。英語を話すということはもっと後の話です。また「アクティブ・ラーニング」という言葉が流行っていますが、それを正確に説明できる大人がどれほどいるでしょうか。そんなことを言っている私自身も今一つ何を、どのようにすれば「アクティブ・ラーニング」になるのかが分かっていません。生徒同士の「教えあい」が「アクティブ・ラーニング」だという人もいるのですが、結局「アクティブ」なのは教えている生徒(学力の高い生徒)の方だけであって、教えられている生徒は自分の頭で思考することなく、ただ答えだけを受けとるという「非・アクティブ・ラーニング」になってしまいます(学力の格差を埋めようと様々な教育改革が行われようとも、もともと学力が高い子は十分に対応でき、そうでない子はうまく順応できないので、結局その学力差は埋まらないということになりかねません。教育行政というものは大きな枠で動いているので、一人ひとりの個人に注目してはいないというのは当然のことです。であればだれが個人の学力に注目し、引き上げてあげるべきなのかを考えなければなりません)。

 

個人塾だからこそ、言えること、やれることがあります。このようにブログで発言できるのも個人塾だからです。大手塾では「そこの指導者がどんなことを考え、どんな指導をしているのか」がなかなか見えませんが、青凜館では「見える指導」を目指しています。見ていただければ「あそこの塾はちゃんとやっているな」と思っていただけると自信を持っているからです。またテキストも福岡県の高校入試の内容、レベルを鑑みたときに最適であるものを選んでいます。なぜこのテキストを選んだのかを説明しなさいと言われれば、きちんと説明することができます。同様に小テストもこだわっており、テキストと小テストをやり込めば、自ずと成績が伸びるようになっています。どんなにあがいても、大手塾の資金力、集客力に敵うことはありませんので、個人塾は個人塾なりに一人ひとりの生徒の学力向上にこだわっていきます。

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