昨日から多くの問い合わせをいただいております。青凜館では問い合わせをしたからといって入塾の勧誘をすることはありませんので、気になる点があればお気軽にお問い合わせください。また、塾でご説明をする場合でも、電話番号や住所は聞きませんので、こちらから勧誘の電話をすることができません。話を聞かれた後、ご入塾される場合のみご連絡いただければ構いません。こちらから無理に勧誘する時間があれば、子どもの成績を上げるために小テストを作ります。日曜日以外であれば14時以降は塾は開いていますので、お気軽にお立ち寄りください。
さて、子どもが生まれて中学卒業するまで約15年です。大人の我々からすると、たった15年ではありますが、子どもにとってはその15年が全てです。しかし、15年間しか生きていない彼らの中に、大きな差が生まれているのはお分かりでしょう。もちろん家庭環境や経済的な部分での影響は大きいのですが、それを差し引いたとしても学力の乖離、意識の乖離が進んでいるのです。
人は成長するたびに「諦める」ということを覚えます。赤ん坊の時は、おなかがすいたらすぐにおっぱいを飲ませてくれました。それから成長してもまだ幼いときは、欲しいおもちゃを優しいおばあちゃんが買ってくれました。小学生になると、多少の駄々をこねたら買ってくれるかもしれません。高学年では親によって必要性の審査が入り、チェックに通過したものしか買ってくれなくなります。親にお金をせがむと、何に使うのと聞かれ、理由をきちんと説明できなければお金を出してくれません。見方を変えると、「諦める」ことを経験することで、自分に必要なものを取捨選択する力が身につくのかもしれません。ここまでの「諦め」はどの子にも共通するものですので、大きな差はありません。誰しもがほぼほぼ平等に経験することです。
大きな差が生まれるのは、高校受験直前になってからです。ここで、「諦めの格差」が生まれます。要するに、成績がよく、行きたい高校を諦めなくてよい子と、行きたい高校があっても学力が足りず諦めなければならない子がいるのです。学力の低い子は、トップ校も、準トップ校も、その下もその下も諦めて、残った高校から受験校を選択します。選べるのであればまだましで、たいして行きたくもない専門科のある高校を受験するしかない子もいるのです。自分に合う高校に行くという言い方をすれば聞こえはいいですが、結局は上位の高校を諦めて、手元に残ったものから受験校を選択しているのです。さらに進学する高校によって、目指す大学が異なります。進学する大学によって、就職先が異なります。就職先によって、生涯得られる賃金は異なります。たった15年の差ですが、それは一生を支配する差となるのです。たった15年しか生きていないのに自分の可能性を閉ざさなければならないことほど悲しいことはありません。本来はすべての人に平等に与えられた可能性が、15年という時間の間に消えているということから目を背けてはいけません。子どものまわりにいる大人の役割は、子どもの可能性を広げることではなく、可能性を閉ざさないようにすることにあるのではないでしょうか。子どもは残された可能性の中で社会へと出ていかなければなりません。子どもは子ども自身の人生に一生付き合うこととなります。であれば、教育とは子どもの未来に対する投資なのです。
しかし、君たちにはまだ高校選択までの時間があるということを忘れてはいけません。中2生だとあと1年、中1生だとあと2年、小6だとまだ3年もあるのです。たった1年でこれまでの埋め合わせをすることは容易ではありませんが、やるしかないのです。その覚悟がなければ、15年の差はこれからも決して埋まることはないでしょう。幸いなことに受験勉強にはフライングもスピード違反もありません。小学校で距離の求め方〈距離=速さ×時間〉を勉強したはずです。質の高い指導のもと、たっぷり時間をかければ、君たちが見ている景色のはるか向こうに行くことだってできるのです。未来へと進む君たちの目の前には分かれ道があります。「本気で成績を上げる」「そこそこでいい」「勉強しない」の三つの道です。さて、君ならどの道を選びますか?このブログを読んだのも何かの縁です。これをきっかけに自分に問うてみてください。