明日は私立入試です。
まずは持ち物の確認をしておきましょう。筆記用具、受験票、お金、勉強道具など、確認しながらかばんの中に入れていきます。ポイントは、確認しながらかばんに入れたら、その後、学校に着くまでとり出さないことです。普段と異なる緊張感がありますので、普段ではありえないことをしてしまいます。受験票を忘れるとか、消しゴムを忘れるとかありえないですが、そのあり得ないことが起こるのは、イレギュラーな精神状態で、イレギュラーな行動をとるからです。
最悪、受験票を忘れても、学校の担当者に事情を伝えればどうにかなります。筆記用具を忘れても、大抵みんな必要以上に持ってきているのでどうにかなります。もし、途中で何かしらを忘れていることに気づいても、慌てることなく、そのまま学校に向かうことです。きちんと説明すれば、何の問題もありません。
今のところ明日の夕方ごろまでは雨は降らない予報ですが、どうしても不安であれば、折りたたみ傘を携帯しておくのがよいでしょう。気温が低くなるようなので、服装の注意が必要です。教室内は暖房がきいているでしょうが、換気のため空気の入れ替えを行うはずです。寒くなりすぎず、とはいっても厚着しすぎず、としておかなければなりません。カイロを持っていく子もいるでしょうが、貼るタイプだと暑くなったときに簡単にはがすことができないので要注意です。
勉強道具を大量にもっていく受験生がいますが、どうせそんなに使いませんので、普段使っているノートや問題集を数冊だけ持っていくようにしましょう。
試験会場に着いたら、席に着いて黙って勉強をします。不安だなと思うところを直前に確認しておくと、そこが出ることがありますし、出たときに落ち着いて対処することができます。試験前には、「各教科の試験前に読むこと」というプリントに目を通し、余裕があればプリントの問題を解き、余裕がなければ持参したノートやプリントに目を通しましょう。私立入試は、なかなか「できた」という手ごたえを感じにくいものです。それは、周りの受験生も同じです。大事なのは切りかえることです。たとえ、明らかにうまくいかなかったと思っても、それはもうどうしようもないのですから、さっさと次の教科の確認に臨みましょう。たとえ、出来に手ごたえを感じたとしても、そこで合格が決まるわけではありませんし、ひょっとしたら周りの受験生も同じように手ごたえを感じているかもしれませんので、さっさと次の教科に気持ちを向けましょう。すべてを振り返り、評価・反省するのは、5教科すべてが終わったあとです。それまでは、次の科目をどう戦うかに注力してください。
これまでの勉強は、明日の入試本番の為に行ってきました。いよいよ、実力を発揮するときが来たのです。縮こまる必要も、おびえる必要もありません。「これまで勉強してきたんだ。だから、自分が合格するにふさわしい受験生だ!」と思いこめばいいのです。緊張していると思ったら、その緊張感を「ワクワク感」だと思えばいいんです。難しい問題が出て焦ったときには、「よし、解決してやろうじゃないか」と楽しめばいいんです。ゆとりがなくなればなくなるほど、視野が狭くなります。深呼吸して、周りを見回して、そしてゲームのように入試問題に挑んできてください。
保護者の皆様も、お子様の入試に不安があることでしょう。しかし、ここまで来たら、私たち周りの大人がしてあげられることは限られています。エネルギーを生み出せるお弁当をつくってあげて、そして「頑張って」と笑顔で送り出してあげてください。子どもたちは、「頑張って」と言われなくても頑張るでしょうが、親から改まって「頑張って」と言われることで、きっと「一緒に戦っている」と感じ取ることでしょう。孤独な受験生にとっては、それが大きな励ましとなるはずです。家に帰ってきたら、まずは「お疲れ様」と言って、一日の頑張りをねぎらってあげてください。入試当日は精神的にも、肉体的にも緊張が続きます。その緊張の中、たった一人で戦ってくるのです。また、入試が終わると一段落ついてほっとするのか、気が抜けて体調を壊す子もいます。まだまだ受験は続きますので、最後の最後まで体調管理には気をつかってください。
完璧とはいかなくても、合格点を取るには十分な勉強をしてきたはずです。普段とは違う解き方や読み方をせずに、いつもどおりのやり方で挑めばいいのです。
臆することなく、戦ってきなさい!!