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来年度から中学校で使用される教科書が新しくなるのはご存知の方も多いでしょう。では現在、その新しい教科書が一般向けに公開されているのはご存知でしょうか。この辺の地域では粕屋自治会館というところで公開されています。
最大の変化は何といっても英語です。ボリュームが大幅に増えることに伴い、各学年で学習するものも大きく変化しています。この地域で使われている開隆堂のSUNSHINEの、現在の内容と新しいものの内容をくらべてみましょう。
まずは中1から。大きな変化としては、中2内容であったThere is構文とbe動詞の過去形を扱うこととなったことでしょう。当塾ではこれらの文法事項の指導には1か月ぐらいの時間を費やしています。これまでと同じペースで指導していれば、指導し終わらないということになりますので、来年度からのすすめ方は変わらざるを得ないでしょう。説明の速度が上がるのか、問題演習の時間を減らすのか、他の科目との授業時間の配分を変えるのか、まだ具体的には見えていませんが、ただ1つ言えることがあります。それは、中1の取りこぼしを取り戻すのはこれまで以上に難しくなるということです。
Program | 来年度から | 今年度まで |
1 | be動詞の文 | アルファベット |
2 | 一般動詞の文 | be動詞の文 |
3 | can | 一般動詞の文 |
4 | This is、He is | What、複数形 |
5 | 3単現のs | This is、He is |
6 | 代名詞 | 3単現のs |
7 | There is | 代名詞 |
8 | 現在進行形 | can |
9 | 一般動詞の過去形 | 現在進行形 |
10 | be動詞の過去形 | 規則動詞の過去形 |
11 | - | 不規則動詞の過去形 |
次に中2。中1で過去形をすべて扱うため、助動詞から始まります。さらにProgram1でいきなり接続詞のwhenやifを学習します。どちらもややヘビーな単元です。中盤は不定詞・動名詞に加えて比較があります。英語をギリギリで何とか持ちこたえてきた中2生もここで完全に脱落するでしょう。後半には受け身と中3から下りてきた現在完了を学習します。ちなみに高校内容から現在完了進行形も下りてきています。はじめに学習する助動詞がかわいく見えてしまうぐらい、来年度の中2は濃いメンツを扱うことになります。
Program | 来年度から | 今年度まで |
1 | 未来の文、接続詞when、if | be動詞の過去形 |
2 | must、have to、接続詞that | 未来の文 |
3 | 不定詞(基本3用法)、動名詞 | must、have to、接続詞that |
4 | 比較 | Reading |
5 | how to、2~4文型 | There is、接続詞when、if |
6 | 受け身 | 不定詞(基本3用法) |
7 | 現在完了(完了・経験) | 動名詞、2~4文型 |
8 | 現在完了(継続・現在完了進行形) | Reading |
9 | - | 比較 |
10 | - | 比較 |
11 | - | 受け身 |
最後に中3。文法事項としては中1・中2に比べ多くありませんが、そのどれもがレベルの高いものばかりです。中1・中2でちゃんと勉強して、ある程度の単語力・文法力があることを前提として進んでいきますので、基礎力がなければ中3内容はほとんど理解できないでしょう。高校内容から原形不定詞や仮定法が下りてきているのが注目です。特に仮定法は高校生でも理解できない子が多い単元ですので、中学生がどれほど理解してくれるか興味深いところではあります。
Program | 来年度から | 今年度まで |
1 | 不定詞の応用(tell 人 to~、It for to~)、 | 現在完了(完了) |
2 | 間接疑問文 | 現在完了(継続・経験) |
3 | 第5文型、原形不定詞、 | 不定詞の応用 |
4 | 分詞 | Reading |
5 | 関係代名詞(主格) | 第5文型、間接疑問文 |
6 | 関係代名詞(目的格) | 分詞 |
7 | 仮定法 | 関係代名詞(主格) |
8 | - | 関係代名詞(目的格) |
9 | - | Reading |
来年度から新学習指導要領の教科書を使うことになります。使うのは新中1生だけではありません。新中2・中3生も使います。これが何を意味するかお分かりですか?現行の教科書を使って学習している新中3生も、卒業までに新しい教科書の内容まで勉強しなければならないのです。つまり、最も負担の大きな学年は、来年度1年間だけ新しい教科書を使う現中2生なのです。ただでさえ休校の影響で授業が進んでいないのに、学習内容が大きく増えます。もちろん、入試には新しい学習指導要領の内容が入ってきます。今の時点で英語を苦手にしているのであれば、傷口はふさがることはなく、開いていくばかりでしょう。悪いことは言いません。早く英語を本格的に勉強し始めましょう。そしてこれから中学生になるお子様は、中1で穴をつくらないようにお気を付けください。