2024年12月11日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

英語の授業のお話

コロナの休校でストップしていた塾生募集を再開しております。6月から入塾される方には、少しでも授業にスムーズに入れるよう、2回ほど補習にお越しいただきます。6月の指導単元はこちらにのせています。入塾をお考えの方はお問い合わせください。

     

中1の英語では形容詞の使い方を学習しています。英語では形容詞には2つのはたらきがあります。「名詞を修飾するはたらき(限定用法)」と「補語になるはたらき(叙述用法)」です。テキストには「補語」とは書かれていませんが、文法用語に慣れてもらうために授業ではあえて「補語」「補語」と連呼しています。細かいことは置いておいて、とりあえず今は「補語は、主語とイコール関係になるもの」という理解で構いません。これから大量の形容詞を覚えていかなければなりませんが、それらの役割はたった2つ(名詞を修飾する&補語になる)しかありません。中1はじっくり、丁寧に、深くが基本です。簡単に済ませて先に進むようなことはしません。

そもそも、英語の形容詞をきちんと理解している中学生はあまり多くありません。英語の形容詞のはたらきを、日本語だと形容詞・形容動詞が担っています。たとえばhappyという英単語は形容詞ですが、日本語で「幸せな・幸せだ」は形容動詞に分類されます。「happyは形容詞だ」と説明すると混乱する生徒もいます。国語の授業で、「形容詞は言い切りの形が『い』になる」と教えられているからです。確かに「形容詞は言い切りの形が『い』になる」と教えるのは楽です(特に経験の浅い指導者は「『い』で終わるやつ」という説明しかしないこともあります)。形容詞は、「ものごとの状態・性質・心情などを表す語」だと説明しておかなければなりません。そのような語のうち、言い切りの形が「い」であるものを形容詞と呼び、言い切りの形が「だ」であるものを形容動詞と呼びます。国文法の授業で「形容詞はものごとの状態・性質・心情などを表す語」と説明しておけば、英語の形容詞への戸惑いが少しは軽減されるでしょう。

英語と日本語の違いによる戸惑いはまだあります。日本語では形容詞や形容動詞が活用することで、「副詞的」な役割を果たすことができます(「明るい」という形容詞が活用し、「明るく」となると、品詞分類上では形容詞ですが、文中では「副詞的」な役割を果たすことになります)。しかし、英語では形容詞は形容詞の役割、副詞は副詞の役割しか担いません(同じ形で両方のはたらきをするものもありますが…)。ゆえに、英語では日本語以上に品詞を意識させておかないと、形容詞と副詞を曖昧に使うようになります(good(上手な)とwell(上手に)の混同は中学英語あるあるです)。これから、副詞、前置詞、接続詞などのキャラクターがどんどん登場してきます。「英語、わけわからん」と投げ出さないように一つひとつ押さえていきましょう。

      

中2の英語は未来形を扱っています。今のところ大きな問題はありません。未来形といっても、文のつくり方はcanやbe動詞の文と同じだからです。このあと多種多様な助動詞・書きかえの学習に入ると、間違いなく混乱するでしょう。まだ今は余裕そうなので、テキストの問題から発展させて、入試レベルの書きかえや英作文を挟んでいます。中2でも品詞の話はよくします。たとえば前回の授業では、“We will have rain tomorrow.”と“It will rain tomorrow.”と“It will be rainy tomorrow.”という3つの文の雨関係の単語(rain、rainy)の品詞を答えさせました。はじめの文は一般動詞haveの目的語なので名詞、2つ目の文は助動willの直後で動詞、3つ目は雨が降っているという状態を表す形容詞ですね。特にテキストの基本問題は同じ作業の繰り返しとなり、あまり頭を使わずに解けるので、ちょくちょく考えさせる問題を挟みます。また、中2に限ったことではありませんが、今年度は発音・リスニングのレベルアップもはかっており、音のつながり(リエゾン・リンキング)や音の消滅(リダクション)などの説明も増やしています。

     

中3はこれまでの文法の総まとめを行っています。現在、受動態まで終え、6月からは現在完了を一気に復習します。復習してはっきりしたのは、「まだまだ穴が多い」ということです。すっぽり抜け落ちているところもチラホラ見られます(比較など)。なかなかヤバそうなのでもう1周復習を入れます。新しい文法に入るのは7月頃を予定しています(残っている文法事項は間接疑問・分詞・関係代名詞だけです。7月~8月で十分終わり、9月から入試問題に入れます)。

     

小6英語は5月いっぱいI am~./You are~.を繰り返します。英文のルール(文頭は大文字、ピリオドで終わる、単語と単語の間隔をあける、疑問文はクエスチョンマークをつける、疑問文は倒置する、など)を徹底しています。回を重ねるごとに英語を書けるようになっているのが分かります。単語を与えれば英文が書けるようになってきました。こちらから言われる前に冠詞の“a”をつけるようになっています。いい感じです。また、今日はAre you ~?の発音をやりましたね。英語の音のリズム・抑揚に慣れていきましょう。これからも授業中でもたくさん英語を発音する練習をしていきます。

      

英語は積み重ねれば必ずできるようになります。しかし、できなくなってから積み重ねの大切さに気付いても、そのころには回復できない状態になっていることが多々あります。まずは、一つひとつの文法事項を学習するたびに自分のものにしていきましょう(授業で説明する通りに説明できれば問題ありません)。そして、単語の暗記を面倒くさがったり、逃げたりしないようにしましょう。きちんと積み上げた子にとって、福岡県の入試問題は大した難易度ではありません。残念ですが、受験対策を考えると、学校の授業だけではとても十分とは言えません(学力テストの結果を見ると、この地域の中学生の英語力の低さは明らかですよね)。高校受験でも、大学受験でも、英語が武器になるよう、文法力・単語力を確実に積み上げていきましょう。

      

     

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