2024年12月11日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

そんな勉強は望んでいない

現在、夏期講習生を募集しております。詳しくはこちらの「2019年夏期講習」をご覧ください。不明点はお気軽にお問い合わせください。

      

すでに定期考査が終了した生徒には、ボチボチ結果が返ってきているようです。当然、いい結果もそうでない結果もあります。どんなに嘆いたって結果は変わりませんので、成果の確認と反省を行い、次の勉強へと進んでいきましょう。どの学年もどんどん難しい内容へと突入していきます。今回うまくいかなかったところは改善しなければまた同じ失敗を繰り返すでしょう。また、今回うまくいったところであっても、内容が難しくなるということはより勉強の精度・濃度をあげていく必要はあるでしょう。当塾では今年度から理科の授業を行っていますが、その結果も今のところきちんと現れているようでなによりです。

     

まだ定期考査が残っているS中学の生徒は、連日テスト対策に励んでいます。このブログでも何度か書いていますが、S中学は今年度の定期考査では自学ノートの持ち込みが可能となりました。このようになったはっきりとした理由を生徒は知らないようですが、学校から配布されたプリントの文脈からすると、「日ごろの学習の積み重ねを大切にしてほしい」「近年の入試では知識・技能重視から思考力・判断力・表現力重視になってきている」ということがあるようです。日ごろの積み重ねが大切なので、定期考査前の部活休みもありません(ところが、学力分析テスト前には3日間の部活休みがあるようです。どなたかその理由を教えてください)。部活休みがなく、自学ノートの持ち込みが可能となったので、ある程度予想していましたが、生徒の勉強の質は間違いなく低下しています。とにかく問題を写す、説明を写す、答えを写すという単純作業が中心となっているのです。これまでははじめにワークや一問一答などで大枠を固めたうえで、再びワークを反復したり、塾の問題集を解いたりして、細かい知識や漏れが無いかを確認していました。問題を解くのに必要な知識をある程度インプットした後には、ひたすらアウトプットを行い、そのアウトプットを通して知識を補完していたのです。知識を頭のなかに定着させ、定期考査本番で使える状態にするために、事前に問題を通して知識を使う練習をすることに必死でした。ところが、S中学の生徒の勉強では、問題を解く時間が少なく、勉強時間の多くを「ノートに書く」という作業に費やしています。「覚える」「理解する」ことではなく、「テストのときに困らないようにするために、少しでも不安なものは書いておく」ことがメインとなっています。「不安だから覚えておこう」ではなく、「不安だから書いておこう」となれば、知識量の低下、理解の低下は必至です。確かに、定期考査でミスをなくして点数を取るという観点からすると、この「不安なものは書いておけ作戦」は間違いないのかもしれません。難しい漢字も、面倒な英単語も、よくわからない化学式も、うっとうしい年代も、わざわざ必死に覚えることなくノートに書いておけば済むのです。しかし、子どもたちの必死にノートに写す様子を見ていると、S中学が子どもたちにしてほしい勉強はこういうことなのだろうかと思ってしまい、むなしさがわいてきます。日ごろから勉強のやり方についてうるさく言われている彼らですらこうなのですから、他の子は彼ら以上にノートまとめに注力していることでしょう。日ごろの勉強の積み重ねもいいでしょう。そのために自学ノートに取り組ませるのも(いろいろと思うところはありますが)それはそれでいいでしょう。定期考査が(いろいろと思うところはありますが)思考力問題重視に傾くのもいいでしょう。しかしなぜ自学ノート持ち込み可にする必要があるのでしょうか。これにより子どもたちの学力に何の利点があるのでしょうか。自学ノート持ち込みについては本当に余計なことを許してしまったなと、ここ数日の生徒の勉強のやり方を見ていてつくづく感じています。

     

     

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