現在、夏期講習生を募集しております。詳しくはこちらの「2019年夏期講習」をご覧ください。
夏期講習の深掘り2回目は中学3年生です。受験生ですので塾選びには非常に慎重になっているでしょうし、慎重になるべき学年です。通う塾によって成績の伸びが大きく変わってくるのは言うまでもありません。このブログを是非とも塾選びの参考にしてください。
中3生にはもちろん5教科の指導をします。集団形式の学習塾であれば、どこも5教科の指導をするでしょう。個別指導になると、子どもの学力と支出できる金額を総合して受講科目・受講回数を決定していくことになります。当然ピンポイントでの指導を受けることができる反面、演習が不足する科目が出る可能性もあります。集団授業の場合、どの科目もまんべんなく受講できる反面、苦手科目の指導がうすくなってしまう可能性があります。集団形式も個別形式も一長一短があるわけなので、あとはご家庭が「何を重視するか」ということになるでしょう。当塾の夏期講習は19日間の通常授業と6日間のカンヅメ特訓、1日間の県模試で構成されています。通常授業は午前中から夕方までの授業・自学です。カンヅメ特訓はお盆前後に、文字通り朝から夜までカンヅメになって問題演習や語句暗記などに取り組むものです。大手塾で行う「合宿」のようなものだとお考えください。
国語は前半を古典の指導に充て、後半を現代文などを含めた総合演習とします。前半の古典は、標準的な読解問題を通して、基礎的な単語力、文法力、解答力を養っていきます。当然ながら中1・中2のときよりも難易度は上がっています。古典で確実に点数を確保するのは容易なことではありません。だからこそ歯ごたえのある問題にアタックし、それを乗り越えていかなければなりません。簡単に解くことのできる歴史的仮名遣いや返り点の問題は正解率が高いので、正解したところでほとんど差がつきません。もっと文章の中身に関する問題(つまり読解問題)で点数を取ることが必要なのです。後半には、古典だけでなく現代文の実戦演習が始まります。文章の読み方、解答のつくり方、記号選択の絞り方など、入試問題に関するものをひたすら指導します。国語が受験科目になっているのは、はっきりとした問題の解き方や解答の根拠があるからです。感覚やセンスで解くものではありません。これまであまり国語の勉強をしてこなかった子にとっては、考えることも覚えることもたくさんあって大変だとは思いますが、国語の正しい知識を身につけ、正しい手順や解法を知っておけば、高校での勉強や大学入試においても大きな武器となります。なお、カンヅメ特訓では、国文法や漢字語句の知識、作文演習などを行います。夏期講習を通して、国語の総合力を鍛え上げるカリキュラムになっています。
数学はとにかく先の内容のどんどん進めていきます。2次方程式の利用からスタートして、2乗に比例する関数、相似、円を経て、三平方の定理の基本的なところまでは進む予定です。夏期講習ではいきなり2次方程式の利用部分から始まりますので、あらかじめ基本的な2次方程式の解法(因数分解パターンと解の公式パターンの両方)を習得しておくことがいいでしょう。当塾では7月に指導する予定ですので、夏期講習の受講を考えている方は、その前からの受講をおすすめします。2乗に比例する関数は中2の一次関数に比べるとそれほど難しいものではありません。中2のときにきちんと勉強した子であれば、難なくやってのけることができるでしょう。相似・円は何といっても証明できるかどうかにかかっています。相似証明を最初から最後まできちんと書けるかがすべてです。毎年福岡県の入試では出題されるものなので、夏期講習の期間中は何度も練習することになります。三平方の定理は基本的な問題までは進むでしょうが、平面図形や空間図形への応用までは進まないでしょう。すべての教科の中で数学に最も多くに時間を割く予定ですが、それでも中3内容を最後まで指導し終えることはできませんので、残った分については9月以降の授業で指導していきます。また、カンヅメ特訓期間中も数学は中3内容を先に進めることに注力します。中1・中2の復習は9月以降の入試演習で嫌というほどやっていきます。
英語は、不定詞・動名詞、分詞、関係代名詞、間接疑問文の順番で指導し、夏期講習で中学英文法の指導は終了することになります。不定詞は中2で学んだものの復習からスタートし、中3内容へと移ります。身につけなければならないパターンが多いので、いきなり面倒なところから始まりますが、この後にもっと面倒な単元が待ち構えていますので、不定詞・動名詞はサクサク進んでいきたいですね。分詞は修飾と被修飾さえつかむことができればそれほど難しい単元ではありませんが、如何せんこの関係をつかむのが苦手な子が多いです。しかし、裏を返せばそういった単元を理解し、身につけることで他者との差別化をはかることができます。難しいと言われる単元こそ十分な練習を積んで習得してほしいと思います。関係代名詞は中1から積み上げた英文法の総まとめのようなものであり、積み上げの無い子は全く太刀打ちできません。夏期講習では(いやその前から)ある程度勉強する覚悟を持っておいてください。間接疑問文は毎年の入試でよく問われるものです。なお、カンヅメ特訓では中1・中2の英文法総まくりと英作文練習を行います。総まくりとはいっても、一つひとつを基本から丁寧に指導することはできません。英語力を高めるというよりも、できるものとできないものの仕分けをするとお考えください。できなかったものについては自学などを使って克服してもらいます。英作文は基本的な手順から説明し、標準的なテーマの英作文は難なく書くことができるレベルまで高めます。
理科は、化学変化とイオン、地球と天体を扱います。夏期講習を使って、短期間で一気に仕上げていきます。イオンも天体もどのような理屈で現象が起きているのかを目で見ることが難しいので、そう簡単に納得して理解できる単元ではありません。単なる語句暗記や中途半端な理解では通用しないのが中3の理科です。その中でもイオンと天体は高いレベルの理解・思考を要求されます。自分で図を書き、理屈を説明できるまで取り組んでもらいます。イオンはイオンの成り立ちやイオン式を習得してからが勝負ですが、このスタートラインにすら立てない(正確には立つ前に諦めてしまう)中3生がいます。覚えたくないからすべてを諦めるなんてもったいないですし、そもそも勉強は面倒なものです。中3内容であればなおさらです。塾に通うということは、面倒なことに向き合うということを意味するとお考えください。天体は理屈の理解はもちろん大事ですが、それに加えて語句の暗記が必要です。夏期講習中に中3の学習内容は終了します。その後は中1・中2の復習問題をバンバン解いていきます。問題を通して必要な知識を整理し、習得し、問題の読み方、解き方を指導します。
社会は公民をはじめから指導します。当然覚えることは大量にありますので、暗記からは逃げることはできません。それと同時に「なぜ」「どうして」を考えて理解することも欠かせません。「なぜ少子高齢化が進んでいるのか」「なぜ衆議院が優越しているのか」「どのように価格が決まるのか」「なぜフェアトレードが必要なのか」など、用語の表面的な暗記では点数を獲得できないのが公民です。夏期講習中に中3内容は指導し終える予定です。その後は地理・歴史の総合演習を行います。地理・歴史の知識が完璧である受験生はまずいないでしょう。総合演習ではほぼ間違いなく大きな壁にぶつかります。自分の記憶力の無さ、覚えようとしても覚えることができない虚しさ、問題文を読み取ることができない情けなさ…成績を伸ばそうと本気になって取り組むときには、まずは自分の「無知」と向き合うことになります。できない、わからない、覚えていないということを知ってからが本当の受験勉強です。そこから状況が悪くなることはありません。あとはどこまで知識を習得し、思考の幅を広げ、総合的な視野で物事を見ることができるかにかかっています。
夏期講習のページに書いている通り、中3生は量・質ともに他塾を圧倒します。受験校を決定するときに選択肢を多く持てるように、来年の3月に悔しい思いをしなくてもいいように、受験生は少しでも早く勉強に燃えてください。「部活が一段落するまで…」なんて言っているうちに、周りは加速していますよ。中3生はあと5名で締め切りますので、ご興味のある方はお早めにお問い合わせください。