2024年10月15日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

1点のための悪あがき

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公立入試まで1週間です。倍率も確定し、変更前より倍率が下がったり、上がったりした学校もありますが、入試本番でのほかの受験生の点数だけはだれにも動かすことはできません。自分の点数よりもほかの受験生の方が高い点数を取れば不合格の可能性が増し、逆にほかの受験生の方が低い点数であれば合格の可能性が増すことになります。ほかの受験生との相対的な立ち位置を気にするのではなく、まずは自分の絶対的な点数を確保することに専念しましょう。つまり、1点でも多くもぎ取れ!ということです。数学の図形の問題であれば、少ない手数できれいな手順で解答にたどり着くのが理想ですが、たった1度の本番でそれを導き出せる受験生は決して多くはありません。どんなに不細工な解法でも遠回りでも無駄の多い計算でも構わないので、何とかしてたった一つの答えにたどり着き、点数を確保しなければなりません。もし、「分からないから」と簡単に諦め、計算や読解を捨てて、カンでもいいので解答欄に解答を残すことをせずに、2点を落とすことになったとします。もう問題文を少し読み取ったり、根拠のない適当な解答でもいいので解答欄に残したりしておけば2点をゲットできたかもしれません。2点というのは合否を左右しうる点数です。ましてや5教科すべての試験で2点ずつ落としたならば、合計で10点のロスです。ボーダーラインにいる受験生が10点も落としてしまえば、合格の可能性が低くなるどころか、0になっても不思議ではありません。高校入試はたった255分のテストで決まります。であれば、その255分の間にもぎ取れる点数はすべてもぎ取らなければなりません。知識の漏れがあるのであれば、残り1週間で頭に叩き込んでください。きっと入試が終わればすっかり抜け落ちるでしょうが、それで点数が取れるのであればやるべきです。国語の作文や英作文では、自分の言いたいこと・書きたいこともあるでしょうが、まずはミスや突っ込みどころのないものを完成させなければなりません。合否は点数で決まるのですから、点数に固執するのは当然です。1点を手に入れるために、1週間の全ての時間を勉強に注いでください。いくらガリ勉といわれようといいのです。受験を目前にして必死に勉強するのはごく当たり前であり、今しかできないことなのですから。

        

これから1週間勉強したところで、勉強したことが入試で出る可能性はかなり低いでしょう。たった1週間でどうにかなるのであれば、3年間学力を積み上げてきた子にとってはこれほど情けないことはありません。当然、時間をかけて学力を育み、さまざまなタイプの問題に挑み続けてきた子の方が実力も付いていますし、なによりも初見問題への対応力は、わずか1年あるいは数か月しか勉強していない子を圧倒しています。かたや日ごろから入試レベルの問題に取り組んでおり、かたや学校の定期考査レベルの勉強(すなわち短期間の詰め込み)しかしていないのですから、埋められない実力差があるのは否定できません。入試までの1週間では身につく知識も技術にも限りがありますし、先ほど書いたように、勉強したことが本番で出る確率はごくわずかでしょう。そうであっても、バッターボックスでバットを振らない限りヒットが打てないように、鍵盤を押さなければピアノの音が鳴らないように、実験問題の1つでも解き、重要年代の1つでも覚えなければ何も変化は起きません。それは最後の悪あがきなのかもしれませんが、必死にあがいていないと触れることができないもの、届かないものがあります。すなわち直前に勉強をすればするだけ、それが入試本番で出る可能性が高くなるということです。直前に触れた問題が入試本番で出ると既視感を抱くせいか、一気に精神的に落ち着いてきます。たった1度の本番ではいかに精神的な平穏を保つかが重要となりますので、安心できる問題があると、「うまくいきそうな気がする」とポジティブに考えることができ、知識や記憶の喚起も面白いようにうまくいきます。反対に、少しでも「だめかもしれない、ヤバい」とネガティブに考え出すと、すべてがうまくいかないような気が芽生え、負のスパイラルに突入していきます。「直前にやった気がする」というただそれだけのことで、255分間の精神力は大きく変わってくるのです。

       

まだまだやれるぞ!受験生!!

    

    

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