2024年7月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

攻めと守りの受験勉強②

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今回は、理科・社会の攻めと守りの勉強です。前回の最後に書いたように、理科・社会は入試直前でも点数が上がりやすい科目です。ここから英語や数学の点数が劇的に上がることはまず考えられませんが、理科・社会であれば十分考えられます。

        

〇理科の「攻め」…12個ある単元の中から8つ出題されます。「今年は〇〇が出るだろう」とか「今年は△△は出ないだろう」というものはあるのですが、とりあえずはすべての単元の「知らない・分からない・できない」をなくしましょう。「これから全部の単元やるのかよ?」と思われるかもしれませんが、全部やりましょう。ただし、大事なのはどこまでやるのか、です。ここを間違えるとどれだけ時間があっても足りません。福岡県の理科の入試では、基本問題・基本実験が出ることが多いですので、そのレベルまでを仕上げることが大切です。具体的には教科書に載っている章末問題・まとめ問題ぐらいのレベルです。3年分の章末問題だけであれば、1週間ほどで終わるはずです(焦って1日で全て終わらせようとすると、逆に知識の定着度合いが薄れます。1週間~10日程度時間を費やしてもいいので、できなかった問題をチェックし、できるようにしましょう)。問題を解いて、できないところを発見して、それを理解して、さらに類似問題で定着させる時間はまだ十分に残されています。「ここからはできるところを伸ばそう」という考えもアリですが、福岡の入試は大して難しい問題が出ないので、できるところをさらに伸ばすよりも、できないところを克服するほうが点数につながりやすいのです。

〇理科の「守り」…何といっても、理科は教科書です。教科書を読みましょう。とりわけ、生物や地学では知識を問う問題が多いので、教科書を読んで、語句や内容を確認し、記憶を掘り返しておくことで、語句を印象付けることができます。一問一答集などが手元にある場合には、それで確認するのもいいでしょう。2018年の入試で出題のなかった天気や遺伝の単元は出題の可能性が高いですので、問題演習を積み、教科書も見直して、しっかりと15点を確保しましょう。

       

〇社会の「攻め」…ここ数年、難易度が上がっている社会ですが、その中でも地理の学習時間を増やしましょう。とりわけ資料の読み取り問題や数値の比較など、思考力が必要なタイプの問題に取り組みます。全国のこれから全国の入試問題をすべて解く時間はありませんので、地理の資料問題だけをピックアップして解きます。資料を読み取ればいいだけなので、実はそれほど難しくはないのですが、読み取りに慣れていないと必要以上の時間を費やすことになります。この時期にフランスってどこだっけ?ヒスパニックって何だっけ?などと言っている受験生はいないでしょうから、知識ものよりも思考型の問題に取り組みましょう(というよりも、近年の地理の入試で、単純に知識を答えさせる問題はほとんど出ていません)。また、公民は学習し終えたばかりで(まだ学習し終えていないかもしれませんが…)絶対的な演習量があまり多くありません。ただし、公民の入試問題では基本事項の理解を問う問題やよくある記述問題が多いため、基本問題中心の演習で構いません。そのときに大事なのは、ただ知識を暗記していくのではなく、物事の因果関係を考えながら理解することです。「円高だったらどうなるかな?」「好景気のときは、どうすればいいのかな?」と思考することです。思考することを諦め、無理やり暗記することもできますが、それではこれまでにない問われ方をしたときにたちまち思考停止してしまします。時間が無いからと焦って簡単に済ませるということは、その程度の簡単な問題にしか対処できないということなのです。

〇社会の「守り」…年代暗記、地図の確認、基本語句の確認などです。年代暗記にしても、国名にしても、それ自体が問われることはありません。それらはあくまでも問題を解くための前提であり、逆にいうとそれらが欠けていれば問題が解けません。そもそもの土台がなくて分からない、ということを避けるために最低限の年代や地図は頭に入れておくべきです。古代から近世は時代ごとにできごとや人名や文化をおさえ、近代以降は重要年代もセットで頭に入れます。地図は世界の主要国(超有名なものを30か国ぐらい)の位置と国名を、日本の都道府県は、すべての都道府県名と場所と県庁所在地が必要です。この期に及んで都道府県名が言えないという受験生もいるでしょうが、知っていないと解けない問題が出ることがありますので頭に詰め込みましょう。都道府県名は理解や思考など一切ありません。ただ覚える気があるかどうかの話です(何なら小学生でも普通に覚えています)。一問一答集も効果ありますが、社会の場合は重要語句があまりにありすぎるため、すべてを習得するのは難しいですので、もし一問一答集に取り組むのであれば、特に重要なものをしっかりとおさえておくようにします。

       

理科・社会は勉強の仕方によっては30点を40点に、40点を50点にすることができます。ここから受験当日まで点数を上げることができるのが理科・社会です。もし隣で「もう社会は諦めた…」と言っている友達がいれば、「その考え、もったいないよ!」と言ってあげてください。幸いなことに、入試では5教科に同じだけの配点が与えられています。英語や数学が苦手であっても、理科・社会をぎりぎりまで追い込んで学習すれば、5教科合計でどうにか合格ラインに届くこともあり得ます。受験勉強もあとたった3週間で終わりです。自分の将来に関わる大事な時期に頑張れない子は、これから先も頑張れないでしょう。自暴自棄になったり、苦しかったりするかもしれませんが、逃げずに3週間戦い抜いてください。受験生として、強い気持ちで走り抜けてください。

    

    

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