2024年2月27日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

余計なことをしない

春期講習生を随時募集しております。詳しくはこちらをご覧ください。

      

大手塾で働いていたとき、定期考査の2週間前からは対策プリントなるものを配り、それを使って対策授業を行い、試験直前には過去問を渡していました。とりわけ入学したての中1生は、対策プリントを大歓迎し、「過去問が欲しい欲しい」とよくねだってきました。ところがしばらくすると、ある程度の学力を持ち始めた生徒たちは対策プリントをあまり活用しなくなり、対策授業を不要に感じ、過去問をもらうことに貪欲ではなくなります。学力が高まり、自分なりのテスト対策のやり方をつかみ始めると、対策授業もプリントも不要になります。なぜなら、学校の先生の授業を実際に受けているのは生徒自身であり、授業の中で「先生はどこを強調しているのか」「どこの分野の比重が高くなるのか」「どう解答したら丸がもらえるのか(どういう解答だとバツになるのか)」「先生の性格を考えて、細かい問題が出るのかどうか」などを生徒が身をもって感じているからです。定期考査で点数を取るために必要な勉強は、定期考査を経験したことある子ならば誰でも知っています。生徒に、点数を取るために何をしたらいいか聞くと、「ワークを全部解けるようにする」「漢字や英単語を正しく書けるようにする」「計算スピードと確実性を上げる」「配布したプリントは解けるようにする」「教科書の内容を理解できるようにする」などと的を射たものばかりが返ってきます。誰だってそんなことは知っているのです。

     

ではなぜ定期考査でなかなか点数が上がらない子が多くいるのでしょうか。考えられる理由は3つです。1つ目は、やらないといけないことは分かっているけれど、そもそも勉強していない、あるいは勉強時間があまりに少ないというものです。ワークを解けるようにしないと点数が取れないのに、そのワークにほとんど手をつけていなかったり、答えを丸写ししていたりといった勉強であれば、高得点どころか平均点すら望めません。忙しい部活動に入ってしまうと、ろくに勉強時間が確保できませんし、疲れを言い訳にして勉強をサボることも簡単にできてしまいます。

     

2つ目は、勉強には時間を割いているけれど、やり方にずれがあるものです。たとえば、教科書の内容を覚えるために、ノートに教科書を丸写しする子がいます。ワークの問題をすべてノートに丸写しする子がいます。とっくに書ける漢字を律儀に何回も繰り返して練習をする子がいます。このようなやり方は、鉛筆を動かし、文字を書くという勉強の形式に目が向きすぎており、テスト勉強の目的を完全に見失っています。勉強の目的は、語句を覚えて、内容を理解し、問題を正確かつスピーディーに解けるようにすることです。ただ手を動かすという思考のかけらのない作業ばかりに時間を費やすのではなく、暗記・理解・問題演習のように頭を使う時間を増やすことが重要なのです。

      

そして3つ目は、塾による邪魔が入ることです。何をすべきか分かっている子どもたちの勉強の邪魔をするように、塾の対策授業や対策プリントがやってきます。「対策授業なのに効果的な対策になっていない」と思っていても授業に参加しなければなりませんし、たいして意味のない対策プリントは、塾の先生から最後まで解くように言われます。本当はワークや学校の対策プリントに時間を割きたくて、そっちをやる方が確実に点数に結びつくことを分かっていても、対策授業や対策プリントは子どもたちを逃がしてくれません。大人があれこれしてあげるから、子どもが自分で考えなくなります。対策授業や対策プリントで締め付けるやり方によって、子どもたちはトライ・アンド・エラーの機会を奪われ、自分で考えることを放棄し、残念なことに「誰かが代わりに考えてくれる」ということを学びます。

       

当塾の定期考査対策期間(定期考査前2週間)は、生徒の勉強にほとんど関わりません。もちろん質問対応はしますが、対策授業はしませんし、きれいに製本された対策プリントなどと言うものもありません。塾にあるのは勉強する場所と問題演習に困らないほどの問題集と糖分補給のチョコレートだけです。大手塾に比べればテスト対策のために準備してあげるものは少ないですが、それでも塾生の平均点は常に400点を超えています(だいたい430点ぐらいです)。定期考査の勉強にでは、子どもたちは自ら考え、自ら学び、自ら伸ばすことができます。生徒の成長を阻んでいるのは、大人たちの余計なおせっかいである可能性が大いにあるのです。定期考査は子どもの自学力・自己解決力を高める絶好の機会なのですから、大人たちは一歩引いて見守ることも大切なのではないでしょうか。

      

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