2024年11月3日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

過去形のテスト

中2英語では先週から一般動詞の過去形を指導しています。ただし、中1の最後に学校でも指導していますので、塾では訳し方や間違いやすいポイントを中心に話をしています。この単元は何と言っても「不規則動詞の過去形」をどれだけ正確に覚えられるかが勝負です。不規則動詞の過去形を覚えていないのに点数を取ることは不可能だからです。よって中2の新年度最初の授業のときに、不規則動詞の表を渡して、「これを覚えるんだよ」ということをそれとなく伝えていました。ひょっとして「覚えてきなさい」と言わなくても、自分から覚えてくれるかなと期待はしたのですが、中学生でそんなに意識高い子はまずいませんので、先週まで何も手をつけていませんでした。ただし、ここまでは想定の範囲内です(学校でも不規則動詞のテストがあったようなので、そもそも勉強への意識が高い子はその段階で覚えていますので)。先週の月曜日に「次回不規則動詞のテストをするから、40個覚えてきなさい」と指示を出しました。ここから生徒がどう動くかが問題です。不規則動詞40個、それも過去形を書くだけですので、だれだってやればできます。全く同じ形や、had、wentなどすでに知っている単語もありますので、新しく覚えるものなど差し引き30個以下です。1日10個でも3日あれば覚えられます。10個の単語など15分あれば覚えられます(覚えるのが苦手な子でも30分あれば十分でしょう。「覚えるのが苦手」という子がいますが、このように言う子は何かを「覚える」という経験が圧倒的に欠けています。例えば定期テストの勉強のために英語の本文を丸暗記したり、国語の文章を丸暗記したり、社会の教科書を丸暗記したり、何かを完璧になるまで「覚える」ことを避けて今に至っていることが大いにあります。「ある程度の量のものを短期間で詰め込む」ことを数多く経験すれば、自然に楽な暗記の仕方、効率の良い覚え方、もしくは自分に合った覚え方がわかってきます)。

 

さてそれから4日後、過去形のテストをする日がやってきました。大して焦っている様子がなかったので、「十分勉強してきたんだな」と私は安心していました。問題用紙を配り、生徒の様子を見ていると、何ということでしょう、右手に持ったシャーペンがものの見事にフリーズしているではありませんか。もう結果は明らかで、採点するまでもありません。そこから私の「面倒くさい話」がはじまります。「今日テストするって知っていたよね?」「どうして勉強しなかったの?」「この程度の量が覚えられないの?」「覚えなくても大丈夫だと思ったの?」「やるべきことをやらないから英語が苦手になったんだよ?」「覚えられない原因は何なの?」「時間を割いて覚えたの?」・・・私の役目は生徒に、「勉強をするのも面倒くさいけど、やるべき勉強をしなかったときさらに面倒くさいことになる」と思わせることです。一般動詞の過去形を授業するのに、不規則動詞の過去形を覚えていなかったら話になりません。

 

さらにそれから3日後、再びテストをする日がやってきました。前回半分の20個を出題しましたので、今回は残りの20個です。問題用紙を配り、生徒の様子を見ていると、何ということでしょう、右手に持ったシャーペンがものの見事にフリーズしているではありませんか。何でしょうこの既視感は。それも明らかに前回よりも空欄が多い。もう結果は明らかで、採点するまでもありません(先ほどと同じ内容ですみません)。イライラを通り越して、あきれてしまいました。もちろんこの日も前回同様の話をしました。テストをすると言った日から1週間が経過していましたので、これに関しては「暗記が苦手」云々の話ではありません。単なる努力不足です。できないのが自分の努力不足であると認識しないと人は伸びません。いつまでも「勉強の能力」「暗記が苦手」「時間がない」などに責任転嫁しており、周りがそれをゆるしている状況では実力向上はあり得ないのです。悔しいですが、あと4日時間を与えることにしました。なぜなら何度も言いますが、不規則動詞の過去形を覚えていないと先に進めないからです。

 

そして昨日、3回目の過去形テストを行いました。これまでは20問ずつのテストでしたが、昨日は40問すべての出題です。問題用紙を配り、生徒の様子を見ていると、何ということでしょう、右手に持ったシャーペンがすらすら動いているではありませんか。これまで空欄ばかりの問題用紙に見慣れたせいか、少しの感動すら覚えます。結果、40問中38問の正解、2問の間違いでした。さてこの結果はどう思いますか。40問中38問も正解できればいいんじゃないのと思われるかもしれませんが、これではだめです。不規則動詞の過去形などのような創造性のない、単純暗記ものはすべてできないといけません。そもそも全部覚えるというのが課題です。38点で満足するほど私は甘くありませんし、子どもたちにも38点で満足してほしくありません。

 

昨日は2問のミスがありました。その生徒はその2問のミスを悔やんでいました。頑張って覚えたのは結果を見れば分かります。それなのに2問だけ思い出せませんでした。以前の彼であれば間違いが多すぎて、間違いを悔やむという感覚はほとんどなかったでしょう。間違いがあることが普通になっていたでしょう。でも昨日の彼は違いました。満点が取れるはずのもので2問の間違いをしてしまい、その間違いとしっかり向き合っていたのですから。彼はこの2週間で勉強に関してとても大きなことを学びました。大抵の中学生(もしかすると親でさえ)が分かっていないことです。それは「中学校の勉強など、本気でやれば誰だってできるようになる」ということです。

 

追記:何とか40個の不規則動詞のすべてを覚えきりました。次は助動詞の基本事項の暗記です。

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