2024年3月5日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

令和4年度 福岡県公立高校入試問題分析⑤ 英語

明日は県立高校の合格発表です。入試が終わってから、ずっとソワソワする感じが続いていますが、これも明日で終わりです。どんな結果が出ようともきちんと受け止めようと思います。

     

少し間が空きましたが、入試問題分析も最後の教科となりました。最終科目は英語です。ここ数年は平均点が33~35点と安定している英語です。今年の傾向や難易度はいったいどうだったのでしょうか。難易度は以下の記号で5段階評価しています。

①→非常に易しい

②→やや易しい

③→普通

④→やや難しい

⑤→非常に難しい

     

リスニング:今年も配点は20点です。全体の3分の1を占めています。塾生によると、音声スピードは練習や模試のときとそれほど変わらなかったということです。スクリプトを見て難易度を判断しています。

問題1 短い質問の答えとして適当なものを選ぶ問題。

(1) Whose bike~で始まるので、イのIt’s mine.を選びます。WhoseとWhoのひっかけは多いのですが、今回はそのパターンではありませんでした。①

(2) How did you go home?に答えるので、エのBy bus.を選びます。移動手段を問う問題も多いですが、今回は易しかったですね。①

(3) When did you start learning Japanese?という質問なので、イのWhen I was fifteen.が正解です。①

     

問題2 表を見て、答えとして適当なものを答えなさい。キーワードが次々出てくるので、英語力だけでなく短時間での情報処理・情報分析力が問われます。

(1) キーワードは、one week、 travel around Japan、 by himself(一人で)です。これにマッチするコースはBとなります。前の2つは確実に聞き取れるでしょうが、最後のby himselfが聞き取れて、なおかつ意味が分かるかがポイントです。②

(2) 前半でcatsという単語が聞こえますが、それはダミーで、実際は「ネコ以外の種類の動物」という話になります。後半ではSunday morningとあるので、開始時刻として適当なのは10:30となります。質問は「彼が参加するイベントは何時に始まりますか」ですので、間違えてDogsと動物を答えたり、10:30~11:30とイベントの時間を答えてはいけません。③

    

問題3 対話文を聞いて、質問に答える問題。

(1) 質問がIs she~で始まるので、アかイに絞り、内容からアを選びます。You look excited.に対してYes!と答えていますね。①

(2) first(はじめに)がキーワードとなります。「買い物」「アイスクリームを食べる」などの話の後の、「でもはじめは江戸東京博物館に行きたい」が根拠となります。①

(3) 「ジェーンに関してどれが正しいですか」という抽象的な質問です。選択肢の文がやや長いので、ある程度は事前に文を読んでおくことが重要です。答えはエですが、ウを選んでしまう子が多いでしょうか。④

     

問題4〈問1〉 英文を聞いて、質問に答える問題です。これも事前準備の有無で、正答率に差が生まれます。

(1) the most important thingがキーワードです。これは簡単に選べます。①

(2) 「プレゼンテーションで何について話す必要があるのか」という質問に対する返答の穴埋めです。need toがキーワードです、音声ではyour countryと流れてきますが、解答欄にはher countryと書きかえなければなりません。代名詞の変更は、リスニングだけでなく筆記でも必須です。④

(3) 「だれが奈美と一緒にボランティア活動をしますか」という質問に対する答えを書く問題。people living near the schoolと流れてくる英語をそのまま書けばOKです。この問題のように主語を問う質問に対して、~ will./~did./~are.などのように答えるパターンは、演習が不足している子には厳しいですね。③

〈問2〉 英語の指示にしたがって、英文を書く問題。昨年同様、質問を書かなければなりません。この1年間で、質問を書くパターンの練習は積んできたでしょうから、問題パターンに焦ることはなかったでしょう。「南高校のボランティアについての質問」という縛りがある点に注意が必要です。④

     

大問1 短い対話文:対話文の空所にあてはまる文を選ぶ問題。空所の前だけでなく、後ろも見て判断しなければ解けないようになっています。

(A) 空所の前で「大ニュース」という抽象的な内容、後ろで「カナダに戻る」という具体的な内容がきていることから、アのWhat do you mean?(どういうこと?)が入ります。具体⇔抽象の言い換えパターンは英語でも頻出です。②

(B) 空所の前で「(買い物行くのは)いつがいい?」と尋ねており、後ろで「午前中は部活があるから、それがいいね」と言っているので、イの「土曜の午後はどうかな?」が適切です。少し話はそれますが、morningという単語を覚えるときには、「朝」だけでなく「午前」の意味も押さえておかなければばりません。たとえば、午前11時はもちろんin the morningに入るのですが、「morning=朝」だけで覚えてしまっていると、感覚的に午前11時は朝ではないので選択肢から外してしまうということがあります(これは特にリスニングで起こりやすいです)。①

(C) 空所の前に「それをどうやって知ったの?」とあり、直後に「彼女が教えてくれたんだ」とあります。この場合、直後の「彼女」の正体が気になるので、それを手掛かりに考えます。①

(D) 直前で「前は緊張していたけれど、今はみんなの前で演奏するのを楽しめる」と話しているので、アの「私が君だったら、そんな風には考えられないよ」を選びます。やはり短い対話文で仮定法が出てきました。間違えてウを選んだ子が多いでしょうか?②

      

大問2 長い対話文:昨年同様、メールの文章と対話文という形式でした。昨年は形式が大きく変わって、焦った受験生が多かったですが、今年は昨年とほぼ同じ問題パターンであったため、落ち着いて対応できたかと思います。

問1 並べ替えです。(1)は、forの後に来るeverythingはすぐに判断できます。残りの語句にS+Vがあるので、名詞+S+Vの形(接触接または関係代名詞thatの省略)をつくります。このパターンはこの10年間だけでも平成29年、平成26年、平成24年と3回も出ていますので、ぜひとも正解しておきたいところです。②

(2)はPleaseのうしろには動詞の原形であるtellを置きます。文中の疑問詞を見かけたら、疑問詞+S+Vまたは疑問詞+不定詞の形をとり、目的語の役割になる可能性を疑います。今回は疑問詞+S+Vをとり、tellの目的語となります。このパターンは平成31年に出題があります。③

問2 対話文中の空所にあてはまる英文を選ぶ問題。大問1の短い対話文と同じような問題ですが、メールの内容を理解しなければならないので、ややハードルが上がります。内容が理解できれば、答えを選ぶのはそう難しくありません。③

問3 対話文中の空所にあてはまる英文を選ぶ問題。これも空所の前後の内容把握ができれば簡単です。直前に「はじめは伝統的な日本の音楽にそれほど興味がなかった」とあり、直後に「練習すると、三味線の音がおもしろくなってきた」とあるので、エの「でも、いまはそれについてもっと知りたい」を選びます。②

問4 質問に対して最も適切な答えを選ぶ問題。ここでhelp+人+原形不定詞の形が出てきました。答えの根拠は対話文の終わりから4~3行目です。エの選択肢と同じ内容ですが、言い換えられていることに気づけるかどうかがポイントです。④

      

大問3 エッセイ長文:新しい科学技術に関する話。問題の形式は昨年とほぼ同じでした。

問1 質問に対して英語で答える問題。4語以上なので、the Internetだけではなく、主語+動詞を入れて答えなければなりません。①

問2 benefitsを別の語句で表現する場合に適当なものを選ぶ問題。この手の問題は、benefitsという語句がプラス表現なのかマイナス表現なのかが判断できれば容易に絞れます。本文では「新しい技術を使うことには多くのbenefitsがある。天気の情報を集めたり、成長の記録を知ったり、情報を共有したりできる。」とあるので、プラス表現であるgood pointsを選びます。①

問3 that jobの具体的な内容を日本語で書く問題。直前のgive water to my fruit treesを訳します。fruit treesは「果物の木」などの表現で十分です。例年になく簡単な問題でしたね。②

問4 本文の内容に合っているものを2つ選ぶ問題。エのbefore、カのwithoutのように、反対の意味を表す語句を使ったひっかけには注意が必要です。③

問5 質問に対する、自分の答えを英語で書く問題。「英語を勉強するとき、新しい技術をどのように使いますか」という質問で、やや答え方が難しく感じたことでしょう。書きたいことを英語に変換できないときは、本文の表現をパクってくるのも一つの方法です。たとえば、7行目の英文を使って、I talk with my friends in English on the Internet.などと書くのもアリです。④

     

大問4 英作文:留学生のサムと仲良くなるために、A(スポーツ観戦)とB(料理)のどちらを選ぶのかを書く問題。「2つの案に触れて」という問題形式となって3年目です。今年はさすがに変えてくるかなと思っていましたが、同じ形式で、なおかつ何ともシンプルなものでした。塾で何度も練習したものなので、塾生も簡単に解けたと話していました。初年度の「バスケットボールのポスター」が一番難しくて、年々易しくなってきていますね。来年はそろそろパターンを変えてくるでしょう。②

     

英語の平均点は毎年大体35点ぐらいですが、上位の生徒はほぼ満点に近い点数を取っています。中1から基礎を積み上げて、練習をこなしてきた子にとって、高校受験の英語は非常に簡単だからです。その一方、基礎をおろそかにしてしまった子の場合、半分どころか15点以下となることも少なくありません。中3の1年間だけ、あるいは部活を引退した夏以降の期間だけで高得点が目指せるほど、英語は甘くはないのです。特に英語と数学は、中1から受験勉強が始まっていると思っていた方がよいでしょう。

     

最後に、今年の入試は、「難しい教科」というのがなくなって、すべての教科が得点しやすくなりました。いい意味で「バランスがよい」、悪い意味で「張り合いがなくて、つまらない」といったところでしょうか。明日の合格発表を区切りに、次の1年が始まります。この1年は長いようで、終わってみればあっという間です。次の受験生の皆さん、後悔しない1年を過ごしていきましょう。

       

      

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