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前回に引き続き今年の理科を予言していきます。この予言書の封印を解いてしまったあなた! 近々とてつもない災いが降りかかってくることを覚悟しておいてください。
冗談はさておいて先に進めましょう。前回は大問の1~4について書きましたので、今日は後半の大問5~8です。
まずは大問5・6の地学分野からです。
過去10年の出題を振り返ってみましょう。
年度・大問 | 出題内容 |
H31 大問5 | 火山・鉱物 |
H31 大問6 | 日本の天気・前線 |
H30 大問5 | 地層の観察 |
H30 大問6 | 透明半球を用いた太陽の観察 |
H29 大問5 | 前線・水蒸気の量 |
H29 大問6 | 月の観察 |
H28 大問5 | 地震 |
H28 大問6 | 星の観察 |
H27 大問5 | 火成岩・堆積岩 |
H27 大問6 | 湿度・水蒸気の量 |
H26 大問5 | 日本の天気・気団 |
H26 大問6 | 星と月の観察 |
H25 大問5 | 火山・鉱物・地層の観察 |
H25 大問6 | 透明半球を用いた太陽の観察 |
H24 大問5 | 乾湿計・湿度の求め方 |
H24 大問6 | 堆積岩・化石・地層 |
H23 大問5 | 月の観察 |
H23 大問6 | 日本の天気・震源の分布 |
H22 大問5 | 鉱物・地層のつながり |
H22 大問6 | 金星の観察 |
ここ10年間で3年間のすべての内容がまんべんなく出題されている印象です。昨年出題された鉱物の問題は、理科の入試の中で得点率がワーストでした(正直私も「カンラン石・カクセン石を聞いてくるか~」と思いました。鉱物の分類については、セキエイ・チョウ石・クロウンモの3種類を覚えるのが合格の最低ラインとしていたので、最後の一つが絞れなかった生徒もいたことでしょう。確かに教科書に載っているとはいえ、ちょっとそれは細かすぎないかい?というのが本音です…)。
私が今年の入試に出題されると予想するのは、
「雲のでき方」
「星の観察」
です。
「雲のでき方」は中2内容です。昨年は前線や風の吹き方が出題されたので、今年出題されるとすれば「空気中の水蒸気」関係ではないと予想します。金属製のコップを用いて湿度を調べる実験は平成27年度に出題されているので、若干スパンが短い気がします。乾湿計は平成29年の出題なのでこれもないでしょう。となると、残すは「雲のでき方」しか無いじゃないですか。注射器を用いた雲をつくる実験、前線付近での雲のでき方、そこからの水の循環などの問題が考えられます。
「星の観察」は中3内容です。一昨年に「太陽の観察」、その前年に「月の観察」が出たので、今年は「星の観察」を予想します。平成26年度の問題がいい例かと思います。星の観察ではおなじみの日周運動と年周運動の合わせ技問題はもちろんのこと、金星も登場するかもしれません。
(ひそかに出題の可能性があると予想しているのが「地震」です。ここ数年の傾向に反して、まさかの3年連続で中1地学が出るのではないかと疑っています。)
最後に大問7・8の物理分野からです。
過去10年の出題はこうなっています。
年度・大問 | 出題内容 |
H31 大問7 | 回路・オームの法則 |
H31 大問8 | 自由落下運動 |
H30 大問7 | 電流が磁界から受ける力 |
H30 大問8 | 斜面を転がる球がもつエネルギー |
H29 大問7 | 光の屈折、音の振動数 |
H29 大問8 | 圧力・浮力 |
H28 大問7 | 直列回路と並列回路 |
H28 大問8 | 振り子がもつエネルギーの移り変わり |
H27 大問7 | 電力・熱量 |
H27 大問8 | 斜面上にある物体にはたらく力 |
H26 大問7 | 凸レンズによる像 |
H26 大問8 | 斜面を下る台車の運動 |
H25 大問7 | 水圧・浮力 |
H25 大問8 | オームの法則・回路に流れる電流 |
H24 大問7 | 電流が磁界から受ける力 |
H24 大問8 | 斜面を転がる球がもつエネルギー |
H23 大問7 | 滑車やてこを用いた仕事 |
H23 大問8 | 電力・エネルギーの移り変わり |
H22 大問7 | 鏡に映る像 |
H22 大問8 | 回路による電流の大きさの違い |
こうやって見ると、物理の出題のメインは「電流」と「運動とエネルギー」のようです。それにしても予想が難しいです。予想を難しくしているのが、平成29年度の入試です。大問2つとも中1内容という、まさかの出題によって、何が出題されるのか分からなくなってしまいました。
そうはいっても予言しなければなりません。考えた結果、私の予想は、
「電力・電力量・熱量」
「物体にはたらく力」
です。
「電力・電熱量・熱量」は、平成27年度のような問題をイメージするとよいでしょう。ただでさえ電流の単元は苦手な子が多いところです。そのなかでも、受験生が最も敬遠しているのが「電力・電力量・熱量」の実験です。そもそも「電力・電力量・熱量」という言葉自体を曖昧に勉強している受験生も多いことでしょう。「電力」の計算だけではなく、基本的なオームの法則の計算や、回路による電流の流れやすさの違いも問われます。電流の総合力が問われるといっても過言ではありません。
「物体にはたらく力」は、中1内容と中3内容が融合するイメージです。重力、圧力、水圧、浮力、力のつり合い、仕事の計算、滑車を使った仕事などが出ると予想します。仕事の計算や仕事の原理はしばらく出ていないので、もうそろそろ出るでしょう。
(大穴として「凸レンズ」など「光」の問題もあるかなと思っています。考えれば考えるほど、すべてが出そうな気がしてきます。)
何が出るかは3月10日になってみないと分かりません。かつて「ノストラダムスの大予言」が大外れしたように、この予言も全くかすりもしないこともあるでしょう。予言が現実のものとなったかどうかは、入試後に行う入試問題分析でお伝えします。
信じるか信じないかは、
あなた次第です!!