2024年10月9日
  • 須恵町にある高校受験専門学習塾

定期考査を考察する①

2月に入り、毎日寒い日が続いています。受験生とその保護者にとっては、体調管理に非常にデリケートになる時期です。ぜひ万全の体調で入試本番に臨めるよう自己管理をしていきましょう。自己管理ができることは大人になるために必須の能力です。

 

さて、非受験学年にとっての直近の課題は期末考査となるでしょう。近隣の中学では来週に実施するところが多いようです。十分対策は進んでいるでしょうか。ひょっとしてまだまだ先のことだから大丈夫だと思っていませんか。大袈裟ではなく、定期考査対策をどうするかが、合否を左右するといえます。本日はそんな定期考査を考察してみようと思います。

 

今回は、2人の生徒にインタビューする形式で進めていきます(これらは架空の人物です)。

◆Aさん:定期考査で毎回コンスタントに9割をとれる子

◆Bくん:定期考査では6割にやっと到達する程度の子

 

ー勉強を開始するのはいつからですか?

A:塾では定期考査の2週間前から対策に入るので、その前までにおおよその学習の順序を決め、あまり理解できていない単元は教科書を読んだり、ワークで復習をしています。なので、本格的に対策を始めるのは2週間前からですが、実際にはそれ以前から定期考査のことを念頭に置いて学習しています。

 

ーでは、Bくんはどうですか?

B:ぼくは、部活が1週間前まであるので、1週間前から勉強を始めます。周りの部員もみんな同じだと思います。

 

ーBくんはこのように言っていますが、Aさんはどう思いますか?

A:1週間前から始めて、きちんと対策ができるのかなと思います。例えば、私はワークの問題を何回もやって、完璧になるようにしているのですが、Bくんはワークをきちんと解いていますか。

B:えぇっと・・・。ワークはしばらくやらずに、直前にやるタイプです。直前に問題を解くほうが、頭に入るっていうか、追い込みをかけられるっていうか・・・。たまにですが、友達に答えを見せてもらったり、答えだけを写したりします。

 

ーちなみに、Aさんはワークを完璧になるまでするといっていましたが、具体的に何回ぐらい解くのですか。

A:以前通っていた塾では、3回するように言われていて、私も3回ずつやっていました。でも、途中から3回解くだけで対策が終わったような気になっている自分に気づきました。そこで、今では回数にあまりこだわらず、分からない問題はできるようになるまで取り組むようにしています。回数を決めると、ただこなすことに終始してしまうと思います。

 

ーBくん、今のAさんの話を聞いてどう思う?

B:Aさんはもともと効率がいいし、頭がいいからやれることであって、ぼくには無理です。

 

ーBくん、今のAさんの話、ちゃんと聞いていた?Aさんは、初めのやり方ではだめだと思って、対策法を変えたって言っていたよね?もともと効率のいいやり方をしていたわけじゃないと思うよ。

B:・・・そうっすね。でもぼくは本当に頭悪いし、人の何倍も時間かかるんです。

A:だったら早く勉強を始めればいいんじゃないの?さっき1週間前から始めているって言っていたけど、そこに問題があるとは思わないの?

B:だって、テストの範囲がわかるのが1週間前とかだったりするし・・・。教科によっては直前で変更になったりするから、ちゃんとはっきりしてから開始するのがいいんじゃないかって・・・。

 

ーこれに関して、Aさんはどう思うかな?

A:確かに試験範囲が分かるのが遅くなることもあります。でも、普通に考えて、前回の試験範囲が分かってるんだから、その続きからが範囲になるよね?だったら、正式な試験範囲の発表を待つ必要ないよね?

B:・・・そうだね。

 

ーまぁまぁ、Aさん落ち着いて。一旦ここまでをまとめると、定期考査の勉強を始めるタイミングなど設ける必要はなく、早く始めるほうが断然有利だということ、ワークなどは回数にこだわらず、完璧になるまでやること、試験範囲の発表など待つ必要がないことを頭に入れておくべきだといえるね。

では次回は具体的な勉強法について聞いていきましょう。

 

(次回に続く)

 

※この2人の話は決し大袈裟なものではなく、点数が取れる子は毎回高い意識で臨んでおり、点数が取れない子は全くと言っていいほど定期考査に固執していません。

※ちなみにB君の初めのセリフに、成績が上がらない子に共通した言葉があります。それは「みんな」です。子どもは「みんなが○○」という言葉を多用します。それを使えば大人が納得してくれると思っているからです。現実に、子どもの発する「みんな」を信じる大人は皆無でしょう。「みんな」を多用する子は、そのまま成長することが多々あります。高校生になっても「みんな」、大学生になっても「みんな」、はたまた社会人になっても「みんな」と都合よく使います。そんな人は決して社会から信用されません。なぜなら、「みんな」という言葉の裏には、《自分だけではなく「みんな」という大多数の意見にすることで、「みんな」に責任を転嫁して、自分の責任を回避しよう》という心理が透けて見えるからです。また、「みんな」という子は、周りの意見に流されやすい傾向があります。友達を大事にすることは決して悪いことではありません。しかし、例えば、定期考査前日に友達から遊びに誘われたらどうでしょうか。自分の意見を持っている子であれば、断ることができるでしょう。しかし、周りに流されやすい子は、「みんなが行くなら俺も行こう」と誘いに乗ってしまうでしょう。「みんな」という意識を変えることは容易なことではありません。その子はおそらく小さいころからそのように意識で育ってきたはずです。そして周りからも何も指摘されずにきたのでしょう。でもそれは不利益でしかありません。少しずつ変える努力をするべきなのです。

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