公立高校入試まで、残すは3日となりました。例年のことながら、夏を過ぎてからの約半年はあっという間に感じます。あと3日ですが、少しでも不安を払しょくできるよう、最後の悪あがきをしましょう。
さて、毎年恒例?の理科の出題予想をしてみましょう。今年は競馬形式での予想です。もちろん、当たることもありますし、全く当たらないこともあります。塾講師の一意見としてご覧ください。出題年度や単元など、多少の誤りがあるかもしれませんが、ご了承ください。
まずは大問1、2の生物分野からです。
◎本命「消化と吸収(中2内容)」
→2018年の開校当初から、受験生に「消化が出るぞ」と言い続けて早4年となりましたが、今年はようやく消化が出ると確信しています。最後に消化が出たのは平成24年入試です。きっと10年振りに、消化とそれに関連して物質の吸収が出題されるでしょう。
○対抗「植物の分類(中1内容)」
→令和2年と平成31年に光合成、平成30年に蒸散が出ています。今年は実験をテーマにした問題ではなく、植物の観察に関連した問題ではないかと予想します。被子植物と裸子植物、単子葉類と双子葉類、シダ植物とコケ植物の比較など、植物のつくりや分類がテーマになると考えられます。平成27年、平成24年、平成21年などが参考になります。
▲単穴「遺伝の規則性(中3内容)」
→メンデルの遺伝の規則性も久しく出題されていません。平成22年に出題されたようなものが出るのではないかと予想します。遺伝子の組み合わせの作図や定番の論述があり、さらには簡単な計算もあるところです。
△連下「自然界のつながり(中3内容)」
→微生物によるデンプン分解実験を中心に、生物の数量関係、生産者や消費者の説明、炭素の循環などが考えられます。平成27年に大問として出題されていますが、それ以外ではほとんど出題がありません。
つぎに、大問3・4の化学分野です。
◎本命「イオンへのなりやすさと電池(中3内容)」
→新しく学習指導要領に加わったダニエル電池が出ると予想します。指導要領に加わった初年度は出題されないのでは、と予想される方もいるでしょう。ところが、すでに実施された他県の入試問題を見てみると、半数以上の都道府県でダニエル電池の出題があります。あわせて、イオンへのなりやすさを調べる実験(硫酸銅水溶液に亜鉛板を入れる、というような実験)も確認しておきたいところです。
○対抗「還元(中2内容)」
→酸化銅の還元は、平成16年に出たのを最後に出題されていません。この分野に限らず、中2内容は質量計算が出やすいです。上位校を受験するならば、計算の不安は払しょくしておきたいところです。
▲単穴「気体の発生と性質(中1内容)」
→気体だけに特化した大問というのはあまり考えられませんが、中1内容であれば気体が出るのではないかと予想します。最低でも、酸素、水素、二酸化炭素、アンモニアの4つは押さえておきたいですね。個人的にはアンモニアの発生と噴水実験が出そうでなりません。
△連下「質量保存の法則(中2内容)」
→炭酸水素ナトリウムと塩酸を用いた、質量保存の実験も出題可能性があります。最近では平成27年に出題があります。質量計算、グラフの作図、定番の記述などある程度パターンが決まっています。
大問5・6の地学分野は以下の単元を予想します。
◎本命「月・惑星の観察(中3内容)」
→昨年度は出題範囲の縮小で出ませんでしたが、今年は間違いなく天体からの出題があります。中でも、月や惑星(金星)の観察問題が出ると予想します。位置関係と見え方・見える時間・方角など、多角的な分析・判断が必要です。当然、これらに関連して、星の出題も十分にあり得ます。
○対抗「地震(中1内容)」
→一言で地震と言っても、出題パターンの出題は多岐にわたります。グラフや表の読み取り方、速さの求め方、基本的な地震のメカニズムは整理しておくとよいでしょう。緊急地震速報をテーマにした計算問題は、難易度が上がりますが、ここ最近出題が増えつつある印象です。
▲単穴「太陽の観察(中3内容)」
→透明半球を用いた観察が多く出題されますが、平成16年に出たような、天体望遠鏡を用いた太陽の観察も押さえておきたいですね。基本的な語句・記述・計算が多いですので、出題されたときは、もれなく点数を確保したいところです。
△連下「火山と火成岩(中1内容)」
→過去の出題で見ると、火山では、火山の形や噴火の激しさに関する問題はあまり出ておらず、火成岩では、岩石のでき方やつくりに関する問題はあまり出ていません。計算が無く、知識だけで解ける単元です。
大問7・8の物理分野は、新学習指導要領になって、単元の入れ替えが多かった分野です。
◎本命「仕事(中3内容)」
→滑車や斜面を用いた、仕事の原理に関する問題を予想しています。過去問での出題が多くありませんので、模試や他の都道府県の入試問題などを使って練習しておきたいです。力学を苦手とする受験生は多いですが、仕事での難問はそう多くありませんので、上位校受験者であれば間違えるわけにはいきません。
○対抗「水圧・浮力(中3内容)」
→この単元も多くの受験生が苦手意識を感じているところです。この単元には重力・圧力・フックの法則なども関係してきます。過去問では、平成29年や平成25年に出題があります。いずれも、中下位層の受験生にとっては難しめの内容です。ただ、仕事と水圧・浮力が両方出ることは考えられません。
▲単穴「電磁誘導(中2内容)」
→今年はオームの法則や電力・熱量計算は出ないのではないかと予想しています。そこで、出題可能性があるのが電磁誘導です。計算問題がほとんどないかわりに、問題の分析が重要となります。電磁誘導を利用している道具も押さえておきたいところです。
△連下「電流が磁界から受ける力(中2内容)」
→この単元は、平成17年、平成24年、平成30年と定期的に出題されていますので、そろそろ出ても不思議ではありません。この単元であれば、オームの計算も出すことや電磁誘導につなげることができます。
令和4年度の出題は次のようになると予想します。
大問1 植物のつくり・分類
大問2 消化と吸収
大問3 酸化銅の還元
大問4 電池
大問5 地震
大問6 月の観察
大問7 電流が磁界から受ける力
大問8 仕事
今年の予想は当たるのでしょうか?その答えは3月8日になれば分かります。この予想を信じるか信じないかはあなた次第です。