小6生(新中学1年生)の「中学入学直前講座」生を募集しています。詳しくは「新中1中学入学直前講座」ページをご覧ください。
小5、中1、中2生は1月からの受講がおすすめです(お問い合わせはできるだけ今年中にお願いします)。
キューピー3分クッキングは、1962年に始まった料理番組で、今年で57年も続いている料理番組です。私も小学生のとき学校が休みの日の昼には、3分クッキングを見て、いいともを見るという流れだったように思います。
「3分クッキング」というように、放送当初は本当に3分でつくっていたようですが、現在は7分ほどでつくっているようです。それでも、7分で料理を完成させるのは素人目で見ても大変なのは明らかです。以前、この番組の裏側がテレビで紹介されていました。「3分クッキング」は「疑似生放送」という方法で、挨拶から調理、最後のおさらいまで、一度もカメラを止めずに撮影が行われています。ほぼすべての料理は7分で調理完了するものではありませんが、放送ではきっちり7分以内で完了しています。そのために、時間のかかる下ごしらえや煮込みなどの調理は複数のフードコーディネーターがあらかじめ行っており、カメラが映していないところで入れかえている様子も放送されていました。限られた時間の中でバシッとおさめるために、前もって下準備をしておくということが大切なのです。
そしてこのことは勉強にも当てはまります。たとえば、中2の英語は年明けから受動態に入ります。「彼はみんなに愛されている」のように「~される」を表す文法事項です。この単元では、「be動詞+過去分詞」という形や熟語表現を覚えることも大事なのですが、それよりも何よりも「不規則動詞の過去分詞形」を覚えておかなければなりません。受動態の定着がいまいちうまくいかない最大の原因は、受動態の理解と並行して過去分詞形の暗記をするからです。理解するだけでも精一杯なので、そこに無機質な暗記が加わると特に低学力の生徒はパンクしてしまいます。では、どうすればいいか?それは、受動態を理解すべきときに、それに集中できる状態をつくっておけばいいのです。そのために、過去分詞形の暗記というつまらないものは前もって準備しておくのです。受動態の文をつくるときによくあるのが、過去分詞形が分からないから英文が書けないということです。主語を書いて、be動詞も書いて、でも不規則動詞の過去分詞形が書けずにそこで手が止まってしまうということがあります。本当は、過去分詞のあとの前置詞(byにするか、inにするか、それとも…)で悩んでほしいのに、その手前で立ち往生しているということも高い頻度でおこります。必要な基本事項を覚えていないために、本来の問題の中心から外れたところで戦わなければならなくなるのです。このような事態を防ぐために、受動態の指導と過去分詞形の暗記を同時に行うのではなく、あらかじめ過去分詞形を習得しておきます。その状態で文法指導に移行することで、文法の理解に全力を注ぐことができるのです。
このような「下ごしらえ」を学習塾では行っています。特に英語に必要なボキャブラリーは、中1のときに覚えておくと、勉強がぐっと楽になります。具体的には、数字、序数、代名詞の格変化、月・曜日、不規則動詞の過去形などです。これを後回しにしておくと、かなり苦しくなります。なぜなら、中2は中2で、中3は中3で覚えるべきことがやってくるからです。あとから覚えるべきことが積み重なっていくことで、中1の取りこぼしが置き去りにされ、暗記へのやる気が失せていくのは想像できるでしょう。
勉強において、「何も覚えたくない」という願望をかなえてあげることは無理です。覚えるべきことは覚えなければなりません。であれば、覚えるべきことはさっさと片付けてしまいましょう。そうすることで、後から追い込まれることが少なくなりますし、なによりも目の前の問題を解くときに、余計な手間をかけずに済みます。「今、何をするべきなのか」「何をいつまでに終えるべきなのか」を知ることができるのも、学習塾に早くから通うメリットなのだと思います。