春期講習が終わり、本日からは各学年ともに通常授業となります。季節講習は「お祭り」のようなもので、普段勉強しない子やとりあえず短期間だけ参加するという子が混じり合うため、日常性というものがどうしても薄くなります。また、通常授業と違い、前学年までの復習をメインに行うことで、授業の進め方もスピード感も全く異なります。短期間ですので苦手な場所だけピンポイントで指導するという反面、1度学習した範囲ですので普段よりも指導のきめ細やかさに欠け、授業スピードが早くなるといえるでしょう。「非日常」がそこにはあるのです。
今日からは「日常」の勉強の始まりです。勉強することを日常の中に組み込むことを覚えていかなければなりません。「今日は気分がいいから勉強する」「今日は気分が乗らないから勉強しない」と考えている段階で、勉強が非日常になっています。勉強を「やる」「やらない」で迷っている低い次元から卒業しましょう。勉強は当然やるものだと考えて、「では何をやろうかな?」「どの順番で勉強していこうかな?」などの生産性のある悩みを常に抱えておいてください。
そして何よりも周りの大人が勉強することを当然のことと思ってください。「こんなに勉強させたらかわいそう」とか「そんなにやる必要あるの」などと考えるようであれば、塾通いなどせずに学校の授業だけ、あるいはご家庭で客観的な指導を施してあげてください。当たり前のことですが、塾に通う以上、勉強量や課題の量が多くなるのは当然です。しかし、それと引き換えに「できなかったものができるようになる」のです。何かを得るには何かを犠牲にしなければならないという考えを「トレード・オフ」といいます。「成績を上げるために、時間と労力を犠牲にする」「自分の自由時間を得るために、成績を犠牲にする」「部活に精を出したいから、成績を犠牲にする」ということも「トレード・オフ」の考え方だといえます。誰しもが、成績を上げる、自由時間を確保する、労力をかけたくない、部活に精を出したいというプラス面だけを追い求めたいと思うのですが、そんなことはごく一部の人間を除き、現実世界では不可能です。ですから子どもたちは「何を得たいのか」「何を犠牲にしても構わないのか」を考えるべきなのです。いわゆる「優先順位」のようなものをつけるということです(一つ言えるのは、青凜館は無駄に大量の宿題を出して、指導しているような気になっているような塾ではありません。成績を上げるのに必要最低限の課題を出しているにすぎません。青凜館の課題の量は、どちらかといえば少ないです)。
青凜館では淡々と勉強していきます。やるべき内容を、やるべきタイミングで、やるべき期日までにこなし、求められる次元にまで高めていく、これらのことをどっしりと腰を据えて実行していきます。中1・中2はかなりゆっくり進めていきます。理解の漏れが無いよう、そして入試で求められる考え方が身につくよう、丁寧に指導することとなります。中3は受験が迫ってきますので、夏休みまではスピードを抑えつつ、知識の定着を重視し、夏期以降にスピードを上げられるよう指導していきます。
言い忘れましたが、子どもたちは何よりも学校の授業を大切にしなければなりません。塾の授業はまじめに受けているのに、学校の授業では眠そうな顔をして、先生の癪に障るような態度をとっているなどというようなことはあり得ません。最優先は「学校」です。学校の授業もちゃんと受けている、課題もこなしている、そういう子がさらに勉強したい、もしくは今一つ理解できないという場合にお金を払って塾を利用するのです。まずは最初の中間考査で全員が上位10番以内に入れるよう、実力をつけていきましょう。